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「保育園落ちた」問題にひそむ“ブラック保育園”というリスク

安月給なのに保育士への要求は高まるばかり

 それなのに、いまの保育士たちには、さらなる高い要求が突きつけられているというのですから、事態は深刻です。
保育園2

写真はイメージです

 たとえば、アレルギーを持つ子供への対応だったり、発達障害を含む色々な障害を持った子供への接し方。それに加えて、食育の推進など、こなすべき仕事は多岐にわたります。  こうした無理難題を、低賃金の長時間労働によって保育士に課しているのが、日本の現状なのですね。  にもかかわらず、ここでも「タテマエ」の精神論が彼らを苦しめます。 <・人に尽くす仕事なのだから、献身的に頑張るべき。 ・子どもの成長のために働く喜びは何事にも替えがたい。 ・保育士は愛情を持って子どもと触れ合うべき。>(P76-77)   まるでどこかの居酒屋チェーンの社訓のようです。

子供の命を預ける・預かる覚悟

“じゃあ、一体どこに子供を預けたらいいの?”という声が聞こえてきそうですが、著者は実際に保育園をよく見学、観察したうえで、やはり最後にはそこで働く保育士がどのような人間であるかを見極めるようアドバイスしています。 <私は保育園関係者を対象としたセミナーで、人的な環境整備をすることの大切さを訴えています。そこであえて強調するのは、いわゆる「普通の人」を配置することの大切さです。  普通の人とは、「その人の身のこなしを子どもがすべて真似して成長したとしても、恥ずかしくない振る舞いをする人」と定義します。すなわち、最低限の常識を身に付けていて、年齢相応の身のこなしをする人です。>(P152)  そうした「常識」を重んじる著者が子を持つ親へ向けた言葉にこそ、“保育”の原点があるのではないでしょうか。 <子どもを預けるということは、子どもの命を預ける覚悟があるかどうかということです。保護者が真剣な気持ちで臨まなければ、預かる側も真剣にはなりません。>(P171)  ただでさえ厳しい時代の波に翻弄される子供たち。彼らを不必要に困らせないためにも、大人たちの真っ当な責任感こそが問われているのではないでしょうか。 <TEXT/比嘉静六>
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