帰り道、少し疲れた私は息子を連れてファーストフード店に入り、休憩を取ることにした。お会計をしていると、息子は数いるお客さんのなかから、一番かわいい女子高生が座る席に近づき、ニコニコと愛想を振りまき、なにやら“かわいい~”と言われゴキゲンである。

指さしが出来ず、数も数えられないのに、可愛い女の子選びは完璧に正解する息子……。あの様子を見ていると、もしかして彼は、なにかをたくらんで2度目以降を失敗していたと思えてならない。
とはいえ、息子の頭の中は、誰にもわからない。きっと、そんな息子に一生振り回されるのだろう。でも、まぁ、それも楽しいか、と笑顔の息子を見ながら思う母なのであった。
そして、息子の「かわいい・かわいくない」という本能的な判断力を肌で感じ、「やっぱり、かわいいって正義なんだな」と思い知らされる、いろんな意味で勉強になった一日だった。
<TEXT/吉田可奈 ILLUSTRATION/ワタナベチヒロ>
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【吉田可奈 プロフィール】
80年生まれ、フリーライター。西野カナなどのオフィシャルライターを務める他、さまざまな雑誌で執筆。23歳で結婚し娘と息子を授かるも、29歳で離婚。座右の銘は“死ぬこと以外、かすり傷”。Twitter(
@singlemother_ky)

- ママ。80年生まれの松坂世代。フリーライターのシングルマザー。逆境にやたらと強い一家の大黒柱。

- 娘(8歳)。しっかり者でおませな小学2年生。イケメンの判断が非常に厳しい。

- 息子(5歳)。天使の微笑みを武器に持つ天然の人たらし。表出性言語障がいのハンデをものともせず保育園では人気者
※このエッセイは隔週水曜日に配信予定です。