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給料の未払いに暴力…それでも若者がブラックバイトを辞めない理由

奨学金返済の延滞金が怖い

「戦後、学費が急激に高騰したのに反比例して、’90年代以降世帯収入は減少の一途を辿りました。その結果として仕送り額も減少し、’13年に首都圏の私立大学を中心にした調査では、学生が一日に使えるお金は約900円程度というデータもあるほどです。  学生を抱える世帯が貧困化している結果、今や学生の過半数が奨学金を借りていますが、その7割は有利子奨学金です。そのために奨学金を諦めたり、貸与額を減らしたりした学生は、学費・生活費の不足をアルバイトでまかなわなければならず、在学中から返済資金を貯めています。  もはや貧困ビジネスと化した奨学金こそ、学生たちがブラックバイトを辞められない大きな原因なのです」(久野弁護士)  青木氏も「奨学金はちょっとでも返済が滞納すると、最大で年5%の延滞金を請求されることが多く、学生たちは怖くてバイトを辞められない」と語る。

そもそも日本全体がブラック化している!?

 日本の企業社会全体がブラック化していることも大きな原因だ。 「正直、ブラックでないバイト先で働くことは、かなり難しい状況だといえます。例えば、コンビニのバイトはブラックになりがちですが、そのコンビニ店長も本部からのコスト削減圧力に苦しんでいて、そのしわ寄せが若者たちにも来ている。  企業のビジネスモデルが、大学を『安価な労働力の供給源』として、学生を使いつぶすことを前提としていることが大きな問題です。社会全体として、持続可能な働き方を実現していく必要があるでしょう」(青木氏) 【青木克也氏】 関西学生アルバイトユニオン事務局長。自身もブラックバイトで苦しんだ経験から、学生による学生のための労働組合を仲間と共に立ち上げる。kanuni.jimdo.com 【神部 紅氏】 正規でも非正規でも一人でも加盟できる「首都圏青年ユニオン」委員長。未払い賃金・残業代、不当解雇、社会保険未加入などの諸問題に当事者とともに解決にあたる 【久野由詠氏】 名古屋第一法律事務所所属。若手弁護士でつくるブラックバイト対策ユニオンのメンバーとして学生たちの相談を受け、ブラックバイトについての出前講座も行う ― 最底辺の職場、「ブラックバイト」に苦しむ若者たち【6】 ―
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