一般的なリンパマッサージがリンパ管を流れる管内リンパに重きを置いているのに対し、さとう式リンパケアは細胞間のリンパ液、間質リンパにアプローチしていきます。
関節を曲げる時に使う筋肉を屈筋、伸ばす時に使うのが伸筋です。
筋肉をゆるめる8つの方法は…。
・触れる…… 20グラム以下の力で触れる
・ゆらす…… 筋肉をそっとゆらす
・力を入れて力を抜く…… 一度力を入れてから抜くという反動作用を利用
・息を吐く…… 副交感神経が優位になる
・バランスをとる…… 身体の前後のバランスをとる
・同期同調…… 周辺の筋肉をゆるめることで、隣り合う筋肉もゆるむ
・ゆるい言葉…… ゆるい言葉により筋肉もゆるむ
20グラム以下の力で触れる?
数字で言われてもわかりません。実際、スケールで計ってみると、小鳥や仔猫を、そうっと撫でる程度です。
つまり力は要らないのです。なんだか自分を労わっているよう。そういえば「手当て」の語源って「手を当てる」ですもんね。これは効くかも。
ゆるい言葉で筋肉がゆるむっていうのも、なんだかおもしろいです。
「言葉って大切ですよ。脳も身体も気持ちよく騙されちゃいます」と先生。
なるほど。一理ありますね。
さとう式リンパケアでは、内蔵などが収まっている空間を腔と呼び、口腔、胸腔、腹腔の3つの腔で構成されていると考えています。この腔は、筋肉の緊張によってつぶれ、それにより内臓の機能が低下、コリ、痛みの原因になっていたりします。
つぶれた腔を正していくことで安定した身体に近づき、痛みやゆがみがほぐれ、体液循環や内臓機能が活性化していくのです。
身体の前をゆるめれば、背中や頭皮までケアできちゃいます。時間、場所は選ばず。寝転がれるスペースがあれば、いつでもどこでもできるのもうれしい。
呼吸はゆっくりと、鼻から吸って口から出します。リラックスするのが、何より大切なのです。
<TEXT/森美樹 ILLUSTRATION/尾山奈央>
⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
もりおやま
http://morioyama.com/
●森美樹:1970年生まれ。2013年、「朝凪」(改題「まばたきがスイッチ」)で第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『
主婦病』(新潮社)を上梓。最新刊『幸福なハダカ』(同)が発売に
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●尾山奈央:1980年生まれ。脚本家、エッセイスト。著書に『
1年で20キロやせた私が見つけた月1断食ダイエット』(泰文堂)