「上司には恵まれませんでした。
私が調べて作った資料と企画書を上司に渡したら、自分の名前で社長に報告するんです。それだけならいいのですが、『俺はこう思っているんだけど、野口が反対していて』と、事実とは逆のことを言っていたんです。
急に上司の仕事ぶりが変わったことを怪しんだ社長が私のところに来て、事実確認をさせられました。
部下の成功は上司のものでもあるので、企画書を上司の名前で提出するのはかまいません。でも事実と異なることを言ってはいけませんね。
『それなら言わせていただきますが、事実はこうです』と社長に報告しました。結局、その上司には会社を辞めていただくことになりました」
野口さんが周りからの信頼を得ていたからこそ、その上司のウソがばれたのでしょう。人を悪く言う人は、結局自分の評価を落としてしまうのかもしれません。

野口さん
この会社に雑用バイトとして入るとき、「とにかくすぐに働けるところがいいと思って、時給はまったく気にしなかった」という野口さん。ちょっと見、待遇の良さそうな会社が、ホワイト企業だとは限らないんですね。
<TEXT/和久井香菜子>
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