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「結婚も妊娠も急がないとヤバい」説は脅迫だ【勝部元気】

相手に「年収400万」を求めるのはワガママなのか?

 また、前出の天野氏は4月に開催された内閣府と東京都主催の「結婚応援のための全国フォーラム」でも、「結婚相手の年収は最低でも400万円以上」という女性の希望に対して「幻想」という言葉で批判的に述べています。  ですが、たとえ女性が育休を取得して働き続けたとしても、「子供に質の高い教育を受けさせるために自分の所得以外にあと400万円程度必要だ」というのは、合理的な数字ではないでしょうか? 子どものため? 自分のため? シングルマザーが再婚に揺れるとき 日本は、子供の教育費に関する政府支出が、OECD諸国の中でブービー(去年までは最下位)です。女性が男性に求める給与と男性の平均給与との差額は、それだけ「政府支出が足りない!」という意味でもあると思うのです。それを、女性個人のわがままのように言うのは完全に間違っています。

妊娠を急がないとヤバい、と言われましても…

 さらに、天野氏は不妊の問題(生物学的に妊娠できる適齢期があること)を指摘し、早く結婚すべきだという自説を強化します。確かに不妊については、まだ日本では知識が浸透していないことも多く、啓発が必要なのは事実です。 時計 ですが、妊娠を急かされることで不安だけが大きくなったり、婚活疲れしたり、恋愛が短期的な視点になって破たんしてしまうケースだってあるでしょう。伝える側が細心の注意を払わなければいけないテーマなのです。  一方で、「結婚より卵子凍結がしたいわ~」となる人もいると思います。実際、そのように言う人、周りでも増えていませんか?  人は脅迫に遭ったときに、自分の心身を守るために順応してしまいます。ゾワっと不安になることがあったら十中八九「脅迫ビジネス」です。  これに負けないためには、左脳を鍛えて知識で対抗することが重要だと思います。「そんなこと誰が決めたの?」という、うがった見方を常にするように心掛けたいものです。
勝部元気

結婚式二次会に人生初参加してクイズ大会でアップルウォッチをGETしちゃいました

<TEXT/勝部元気> ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】 【勝部元気】 1983年東京都生まれ。コラムニスト・社会起業家。専門はジェンダー論、現代社会論、コミュニケーション論、教育論等。他にも所持資格数は66個にのぼる(2015年6月現在)。働く女性の健康管理を支援するコンサルティング会社(株式会社リプロエージェント)の代表取締役CEO。ブログ『勝部元気のラブフェミ論』(http://ameblo.jp/ktb-genki/)、twitterは@KTB_genki。初の著書『恋愛氷河期』が発売中
勝部元気
1983年東京都生まれ。早稲田大学社会科学部卒。コラムニスト・社会起業家。専門はジェンダー論、現代社会論、コミュニケーション論、教育論等。他にも幅広い知識習得に努めており、所持資格数は66個にのぼる(2015年6月現在)。雑誌・TV・web等でコメンテーター活動をしている他、働く女性の健康管理を支援するコンサルティング会社(株式会社リプロエージェント)の代表取締役CEOを務めるなど、各種ソーシャルビジネスに携わっている。ブログは、男性なのに子宮頸がん予防ワクチンを打ったレポートが話題となった。twitterは@KTB_genki 。初の著書『恋愛氷河期』(小社刊)は発売中
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