──今回、みなさんには連載中の漫画『美人が婚活してみたら』を事前に読んできてもらいました。32歳の美人OL・タカコが一念発起して婚活に挑むという、実話をベースにした作品ですが、感想はいかがでしょう?
東大T:とても面白かったですよ。僕はタカコさんのほうに感情移入しながら読んでましたけど、随所で自分のダメなところをキチンと反省していて、素直な女性だなと思いました。
弁護士B:私も、タカコさんが思ったよりちゃんとした人だという印象を受けましたね。タイトルだけを聞いたときは、何かこう、ズレた感じのアクティブな女性が出てくるのかと思ったんですけど、むしろ真逆な雰囲気で……。
東大T:冒頭から「死にたい……」ですからね(笑)。僕、あのセリフ好きですよ。
公務員K:自分は、じつは前から読んでいたんですけど、途中で読むのをやめちゃったんですよ。婚活候補のひとりとして登場した「S木さん」が、だんだん可哀想になってきちゃって……。自分自身が「婚活でも始めようかな」と考えていたタイミングだったので、いたたまれない気持ちになりました。
──男女間で賛否がわかれた、いわゆる「S木さん事件」ですね。
東大T:S木さんはいい人なんだけど、どうしても異性として受け入れられないという……あのエピソードは確かにエグられます。
公務員K:しかもタカコさんは、「年収1000万円」「東大卒」というS木さんのスペックを見て、再チャレンジしているんですよ。もし自分が同じことをされたら、「スペックとしてのオマエは合格だけど、人間としてのオマエはNG」と言われたみたいで、たぶん何年か立ち直れないと思います。
弁護士B:直接会ってみて「何かしっくりこない」という、女性ならではの感覚は理解できなくもないですけど、そこを乗り越えて距離を縮めていったのに、「それでもダメ!」というパターンがあるのかと。
──女性読者に共感を与えた一方で、男性読者には恐怖感しか与えませんでしたね。(続く)
<取材・構成/ツクイヨシヒサ>