「幹生の行動は理解できなくもない、という感じ」。そう言うのは飲み友達のY氏(30代・テレビ番組制作・独身・彼女なし)。「客観的に見たら決断のひとつもできないような人で、『どうしよう、どうしよう』と慌てふためいてるうちに心が破裂したんでしょう? 男としては最悪。でもそういう性格の男って結構いる。俺なら、
恋愛初期は相手にも嫌われたくないから言わないけど、仲が深まってきたら相手の性格を見てちょっとずつ本音を出していくかな」。ほう、これなら真っ当な意見なのかも。
「僕、幹生の気持ちがむちゃくちゃ分かります……。大学生の時かな、新しい白Tを着た日に、運悪く当時付き合っていた彼女がミートスパゲッティを食べたその口で僕に抱きついてきて……。で、
白Tが汚れたんですよ。すごく腹が立った、それが原因で別れたんです。ミートソース別離事件ですね(笑)」と、自らも幹生病であると語るのはA氏(20代・出版社勤務・独身・彼女あり)。過去に付き合った女性とは3カ月くらいしか続かなかったと言う。その理由は、
「揉めたくないから本音が言えなくて、フェードアウトする別れが何度もありました」。
二人の意見を周囲の男性や自分が付き合ってきた人と照らし合わせると、男性は個人差があるものの、幹生病はある。そして発症率には一緒に過ごす期間の長さも関係しているようだ。
では、幹生病の男性のことを好きになってしまったら、女性側はどうすればいいのか。私は、
幹生病を温かく見守る気持ちも相手の女性には必要なのかもしれないと思った。A氏が最後にこんなことを言っていたのだ。
「この性格が自分でもストレスでした。このままじゃ、人とちゃんとした関係が築けないって。だから、社会人になった頃から思ったことはなるべく相手に伝えるようになりました。今の彼女とも、間もなく付き合って3年目に入ります」
A氏のように、幹生病の男性のなかには自らの病に自覚があって、変わりたいと思っている人もいる。もしあなたの彼がそうだったら、そして彼を本気で好きなら、「なんで言わないの?」とイラ立たずに、彼が自分の意見を言いやすい空気を作る努力をしてみてもいいのかもしれない。
<TEXT/スナイパー小林>
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【スナイパー小林 プロフィール】
ドラマ解説、芸能、恋愛、カルチャー、美容・健康ネタ好きのライターであり、編集者であり。執筆や編集を手がけた媒体は100冊以上。約20年以上ドラマをこよなく愛し、ついには趣味が仕事になった幸せ者のアラフォー。Twitter:
@hisano_kスナイパー小林
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