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カップ麺の汁が腐った汚部屋に住む、普通のサラリーマン【あたしが出会った男たち】

 あたしは、人妻デリヘル嬢(バツイチですが)の藤村綾と申します。デリバリーヘルスという仕事はお客さんと真っ向から対峙する裸の仕事です。包み隠すものがまるでない、人間臭い根源の仕事です。そこにはたくさんの人間模様が描かれています。

コールガール 風俗という場は男性にとって“第3の場所”。会社に家庭に追われる男性には無くてはならない非日常な世界。そこであたしが見た驚愕な現実逃避のお客さんを描いていきたいと思います。

 自宅のお客さんの所に行くことになりました。自宅に呼ぶお客さんというのは、独身だと決めつけてはいけません。単身赴任での一人暮らし、奥さんがいてもたまたま実家に帰っているから呼んだ、実家住まいだけれど家族が居ないから呼んだ……。などという方も多々います。

汚部屋に住む30代前半の普通の男性



 呼ばれた先のお客さんの住んでいるアパートは築30年くらいで老朽化の著しいボロアパートでした。家賃よりもデリヘルのプレイ代の方が高くない? と思うほど。

 2階建の建物の2階の階段を上がったすぐの部屋でした。階段を上がるとき、ミシミシと軋(きし)む音がやけにしました。などで、部屋の前に立ち、ドアをノックしようとしたせつな、ドアがガチャと開きました。

「あ!」

 あたしはびっくりし、声をあげました。お客さんは「あ、ごめん、ごめん、階段の音がしたから来たと思って開けちゃいました」と、髪の毛を掻き上げながらさらりと言い「どうぞ」と部屋に通されました。

木造アパート

写真はイメージです

 見た目は30代前半でしょうか。容貌は良くも悪くもなく、普通の男性でした。が、部屋に入ってあたしは目を疑いました。ワンルーム(約8畳)程の部屋がゴミだらけだったからです。部屋がゴミ箱状態です。

「あ、その布団があるとこに座ってくれる?」

 汚い部屋だということを全く自覚してはいない口ぶりで2度びっくりしました。悟られないようもう一度部屋を目だけで、見渡しました。

鼻を刺す獣臭の正体は……



 机らしきものの上には、大きな灰皿が置いてあり、吸殻が山のようになっていたのです。いつ火事になってもおかしくはありません。

 灰は当然机の辺りに舞っています。缶ビールや、缶酎ハイの空き缶が何十本も雑多に置かれていて、その横にはカップラーメンの残骸。よく見ると、汁が腐敗しています。

 タバコの臭いでかき消されている部屋の異臭はまるで、獣の臭い。あたしは、鼻を摘(つま)みたい衝動に駆られました。洗濯物も洗ってあるいのか、はたまた今から洗うのか、よくわからないところ(部屋の片隅)に、雑然と置かれていて、目を見張りました。

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「普通の感性ではないな」と思った瞬間とは

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