“焦げを食べると、がんの原因になる”説はホント?ウソ?
食べていいのか、悪いのか・・・?
食べ物を香ばしく、味わい深くしてくれるのが、「焦げ(コゲ)」。こんがり焼いた肉・魚にはじまり、カリッと焼いたトーストやピザ、ごはんのおこげ、BBQでの野菜・・・。うーん、なんともおいしそうですが、なんとなく「カラダに悪い」というイメージがつきまとい、食べるのに躊躇してしまうことってありませんか?
そこで今回は、「焦げ」について冷静に正しく知ろうというお話。果たしてどれだけカラダに悪いものなのか、家庭でカンタンにできる対策についてもご紹介してみたいと思います。
結論から申し上げると、焦げの成分のうち、マウスなどの動物実験において「発がん性」が認められているものが2つ。
一つ目は、「肉・魚」の焦げに代表される「ヘテロサイクリックアミン」という物質です。
ヘテロサイクリックアミンとは、1975年に「魚の焼け焦げ部分」から発見された物質。食品に含まれるアミノ酸やタンパク質が加熱されることで生成され、体内に入って代謝されることで発がん性を示すことがラットやマウスの実験で明らかになりました。
国立がん研究センターの情報によると、そもそもガンの原因の3割は「成人期の食事・肥満」によるもので、その中で「ヘテロサイクリックアミン」は、がんのリスクが高まる可能性がある成分として記載されています。また、アメリカ国立がん研究所などのレポートにおいても、肉の高温調理とガンリスクについての関連性が指摘されています。
しかし一方で、「食べても問題ない」という意見も。議論の詳細は省きますが、現状どちらの意見が正しいのかは不明確の状況。どちらを信じるかについて、私の立場で断定できませんが、農水省が掲載している「BBQでの食中毒予防」についてのリーフレットを見ると、
「食品をこまめにひっくり返して焦がしすぎないようにしよう」「肉や魚に火が直に触れたときできる物質の中には体によくない物質があります」
という記述もあるため、注意する価値は大いにありそうです(※1)。
そして2つ目。肉と魚の焦げだけではなく、「野菜やパン」などについても注意が必要だというお話です。
発がん性が心配なのは2つ。一つ目は「ヘテロサイクリックアミン」
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