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松田聖子のコスプレPVに思う。邦楽PVはただの販促ツールなのか?

 先日、情報番組で松田聖子の新曲PV「春の風誘われて~Spring has come again~」を目にして、「またか」と思ってしまいました。

 ウェイトレスのコスプレで“いつまでもキラキラかわいい聖子さん”をアピールするのはいいのですが、では果たしてこれが本人とファン以外に何かアピールする要素があるのだろうかと思ってしまったわけです。


低予算のせいだけじゃない。何のためのPV?



 松田聖子に限らず、PVが一篇の映像作品として成り立っていないものが多すぎるのではないか。アーティストやバンドをあたかも大スターであるかのように祭り立てる演出ばかりで、作り手側の売り込みたい気持ちばかりが先走っているように感じられるのですね。

 もちろん、音楽市場の縮小によりビデオ制作に予算をかけられなくなった事情もあるのでしょうが、だったらPerfumeやサカナクションなどのPVが面白いかと言われると、そこもなかなか厳しい。先端技術を駆使した目新しさはあっても、深く納得できる味わいには欠けているからです。


 とはいえ、ケイティ・ペリーやビヨンセのようにカネをつぎ込むのも無理な話。でも洋楽のビデオだって全部が全部大作ではないわけですから、そこはやっぱり根本の考え方とアイデアが勝負になるのでしょう。


 そんなわけで急速に先細っている雰囲気の邦楽PVですが、それでも中身があり、繰り返しの鑑賞に耐え得る作品はあります。ここからは、洋楽の名作ビデオと比較しつつ、いくつかご紹介したいと思います。

①王道のストーリー仕立て エルトン・ジョンとレキシ



 曲のイメージを分かりやすく表現する手段として、ショートフィルムのように物語をまとめるのはいまも有効です。その際、歌詞をそのまま再現したのでは芸がないので、曲のトーンや演奏のスタイルなども加味して、そこからもう一つの味覚を抽出したような映像が後々まで残るのだと思います。

 エルトン・ジョンの「ブルースはお好き?」とレキシの「最後の将軍」は、その好例。どちらも三連のロッカバラードで、泣きのコード進行とメロディを持つ曲です。


 男が軍に入隊するために離れ離れになる恋人を描いた「ブルースはお好き?」と、同棲を解消するカップルのまさにその一日をとらえた「最後の将軍」。音楽と映像がセットになって、切なさが形をともなって現れてくる。


 やはり王道は強いと再認識する2作品です。

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カニエ・ウェストと中田ヤスタカの、神経を逆撫でするビデオ

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