いつ仕事が決まるかわからない以上、無駄遣いはNG。オシャレも遊びもこれまでと同じようにはいきません。
「以前は2ヶ月に1回は美容室に行っていたけど、もう無理。セルフカラーとセルフカットで乗り切っています。市販のヘアカラー剤を使ったのは大学生以来だったのですが、すごく進化していて染めムラもできず感動しました。
ネイルやコスメは100均かドラッグストアで買っていますが、こちらもクオリティが高く、セリアのマニキュアなんて発色がすごくきれい。洋服はメルカリやZOZOUSEDなどを活用し、2000円以内なのに高見えする服を買うようにしています。貧困でもオシャレを楽しめる時代で本当によかったですよ」
5000円のランチコース!今の生活を友人に話せず交際費が高額に…
しかし、節約が難しいのが交際費。都内で大学時代の友人や元同僚と会うと交通費込みですぐ5000円~1万円が消えてしまい、激しい後悔に襲われるとか。
「地元の友人にはいまの懐事情も何もかも話し、お金のかからない家飲みなどに付き合ってもらっているのですが、基本的に見栄っ張りな性格なのでそのほかの友人には話せません。貯金や元夫からもらったお金があるようなふりをして、5000円のランチコースを食べたり、そのあとホテルのラウンジでお茶をしたり、ついこれまで通りの付き合いをしてしまっているんです。
何か理由をつけて断ればいいんですが、こういう世界と完全に縁を切ってしまうと、本当にみじめな気分になりそうで……。先日はランチのあと付き合いでデパートの化粧品売り場に行ったのですが、久々にハイブランドの化粧品の匂いや発色を目のあたりにし、その後しばらく100均コスメがかすんで見えてしまいました」
そんなこんなでヘソクリも残りわずかになってきた3ヶ月前から、やっと働き始めたという市川さん。
「親がコネで見つけてくれた給食センターのパートです。時給800円と安いし、なんだか格好悪くて嫌でしたが、背に腹は代えられないので週5で働き始めました。稼げても月に12~13万円だし、家に入れる生活費や今後のための貯金を考えると決して無駄遣いはできませんが……。就職か再婚が決まるまでは地道に頑張るしかありません」
「結婚=永遠の安定が手に入る」……というわけではないことを、決して忘れないようにしましょう。
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お金がない…女の生活苦シリーズ vol.6―
<TEXT/丸本彩乃>