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恋愛で何度も失敗する女性は、いつか幸せになれるのか?【北条かや × yuzuka】

 今年4月に5冊目の著書『インターネットで死ぬということ』を上梓した著述家・北条かやさんと、精神科や美容外科の元看護師でエッセイストであるライターyuzuka(ユズカ)さんの対談。第3回は、女性が「成功不安」(第2回参照)から解放されて、幸せな恋愛を成就する方法について語り合います。
yuzukaさん

yuzukaさん

恋人に無条件に愛してほしい…と思うと失敗する

――自己評価が低くて、幸せになることを避けてしまう「成功不安」に陥る女性の共通点はありますか。
yuzuka(以下、yu):家庭環境は大きく影響を与えると思います。ただし、環境がメチャクチャ悪かったり、複雑な人たちだけが陥るのではなく、たとえば父親が母親に対して、DVはしないまでも、かなり強い態度で接しているという程度の夫婦仲でも影響があるんです。  両親からのちょっとした厳しい言葉も、女性の恋愛観を左右します。親から「勉強ができない」「かわいくない」と日常的に言われて育った女性が、男性を好きになると、親に埋めてもらえなかった部分を恋人に求めてしまうんです。自分が求める愛情を親から得られなかった女性は無条件に男性から愛されたいと願いますが、他人に無条件に愛されるはずもなく、失敗してしまう。  私の読者は家庭環境、恋愛での失敗、水商売の3つの原因があって自己評価がすごく低いですね。
北条かやさん

北条かやさん

北条かや(以下、北条):低い自己評価で安定しようとしてしまうyuzukaさんの読者を見て私が思ったのは、自己評価を安定させるためには、自分にとって本来は歓迎すべき出来事もストレスになりうるということなんです。  「あなたはダメな子」と言われ続けてきた女性は、自分が上のステージに行くような出来事に対して、「私には資格がないです」と否定してしまう。今までの低い状態が保たれたほうが精神的に安定するので、自分にとって苦しい環境を進んで受け入れているように見えることもあります。  幸せになるチャンスを放棄し、不幸せな方にあえて向かっていく。そのほうが「低い自己評価の自分」が安定するからです。自己評価の低さって、とても根深いんです。  もちろん、もともと自己評価が高めで安定している女性もいますよ。小さい頃から蝶よ花よと褒めて育てられて、自己評価が高すぎて叩かれてしまう人もいますが、彼女たちは気にしません。「自分はみんなから羨ましがられる場所にいて当然の人間だ」と信じて疑っていませんから、他人の意見で自我が崩壊することはないんです。

「あなたは幸せになる権利がある」

――では自己評価が低く「成功不安」が染みついた女性が幸せになる方法は? 解放北条:私、yuzukaさんがおっしゃってくださった中ですごく好きな言葉があるんです。「あなたは幸せになる権利がある」。幸せになる権利なんて自分にはなくて当然だと思っていたので、「権利がある」と明確に言われて、目からウロコが落ちたんです。結婚生活を上手く営めずバツイチになり、ネットでも炎上しまくっていて……と、自己評価が下がり続けていた20代後半の頃に言っていただいたんです。 yu:「かやさんが変わっているだけ」と思う方もいるかもしれませんが、私の読者には本当にそういう人が大勢、いらっしゃるんです。「愛されていいんだよ。愛されたほうがいいんだよ」とお伝えすると、かやさんのように「私、幸せになっていいんだと初めて知りました」というお返事をいただくこともあります。
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一度ダメ男と付き合うと、悪いループにハマッていく
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