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『直虎』“政次ロス”で高橋一生の追悼CD即売り切れ!実際の政次は悪者だった?

“政次ロス”がまだまだ続くNHK大河ドラマ『おんな城主 直虎』。9月3日の放送回では、ドラマの中の井伊家の面々も“政次ロス”に陥っているようで…。


 碁(ご)を打ち合うもののなかなか進まない二人の子供。ともに小野但馬守政次(おの たじまのかみ まさつぐ・高橋一生)に教えを受けたために同じ手だからだと気づいた大人たちは、涙を流してしんみり。政次の表情や口癖をやってみせるモノマネ大会は、在りし日の政次(いや、高橋一生?)の雰囲気が思い出されて笑えました。

 そんな直接的な描写もさることながら、より印象深かったのは「近藤の者など一人残らず野垂(のた)れ死ねばよい」という直虎(柴咲コウ)の叫び。直虎があんな風に人を呪う言葉を吐くことありましたっけ? 政次を死へと追い込んだ近藤康用(こんどう やすもち・橋本じゅん)のみならず、その一族郎党にまで恨みをぶつけるとは。

 この回では戦国の名門・今川氏が徳川家康の軍門に下るという歴史的転換点が描かれていましたが、政次の死に比べれば何のそのという感じでした。

“政次ロス”をさらに盛り上げる追悼CD



“スイーツ大河”なんて揶揄(やゆ)されていた今年の大河ドラマですが、直虎が政次を槍(やり)で突き刺した、まさかのシーンが視聴者をどよめかせた8月20日放送の回以降、賞賛の言葉をよく目にするようになりました。

 ツイッターでは多くの人に「究極のラブシーン」とつぶやかれ、「槍ドン」という新たな言葉まで生まれています(「壁ドン」ってそもそも人に脅威を与える行為の裏をかいたものだから、脅威どころか命を奪うってある意味正しいような。そして、それが愛によるものだとしたら確かに「槍ドン」は「壁ドン」の最終形態だなぁと妙に感心…)。

鶴のうた

『NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」 緊急特盤 鶴のうた』SMJ

 そして発売されたのが、これまたまさかの政次の追悼CD「鶴のうた」。最初は冗談かと思いましたが、ドラマで音楽を担当する菅野よう子氏による大本気(おおマジ)のアルバム。8月23日に発売されてからすぐに売り切れ続出で、初回盤が追加生産されているとのこと。

 サンプルを聞いてみましたが、「鶴飛び去りし」は柴咲コウの朗々とした謡(うた)い経が心地よく、「君看(きみ、み)よ双眼の色」は禅語を心穏やかに読み上げる高橋一生の声が何とも言えません。確かにあの直虎と政次の壮絶なシーンを見た後に聴けば、胸にぐっと迫るものがあるのです。ああ、CDほしい…。すぐには手に入らなさそうですけど。

実際の政次は歴史上、悪者とされている?




 とはいえ、やはりドラマと史実との違いに反発を感じざるをえなかった人もいるようです。すでによく知られている通り、政次は、後の時代に書かれた井伊家の歴史書『井伊家伝記』において、井伊家の所領の地である井伊谷(いいのや 現在の静岡県浜松市北区引佐町)を横領した人物として記録され、悪名高いんですよね。だから、すべては井伊家を守るため、引いては直虎を守るための行動だったという解釈がまた“スイーツ感”たっぷりであると。

 私も歴史好きなので「史実はどうなの、史料はどこまで残ってるの?」といちいち面倒くさいことを考える方なのですが、「心を動かされたい」というドラマへの欲求に思いきり応えてくれたので、これはこれでいいと思っています。

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「政次は犠牲者」という研究もあり

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