『直虎』“政次ロス”で高橋一生の追悼CD即売り切れ!実際の政次は悪者だった?
「小野政次は犠牲者」という最新の研究もあり
…と思いつつ、やっぱり気になる史実。最新の研究では小野政次が悪者であることを疑問視する意見もあるそうで。 ドラマでは三浦春馬が演じる井伊直親(いい なおちか 井伊直政の父)。その後見役を務めた、中野直由が戦死し、直虎が出家した身である状況にあって、家老である小野氏が井伊谷を支配したのは自然なことだと、一橋大学で日本史を研究する夏目琢史氏は『井伊直虎 女領主・山の民・悪党』(講談社)において指摘。 井伊家が徳川家康と敵対していたという過去の歴史を修正するために、小野氏一人を犠牲にして大義名分を確保した可能性があるとか。また、『奥山家古代記』(奥山家は井伊家の一門衆)には井伊家家臣団に内部対立があったことがわかる記述があり、それによって小野氏は排斥されたのではないかという持論を展開しています。
徳川四天王の一人である井伊直政を輩出した井伊家による歴史書だけで判断されてきたとしたら、確かに疑うべきところ。より多方面からの視点がわかる史料が見つかればという感じですが、どうなんでしょう。 真実はわかりませんが、もし小野政次及びその一族の歴史がねじ曲げられていたならば、400年以上の時を経て今回これほど脚光を浴びたことは、いずれにしても心が打ち震えるようなことじゃないかと思ったりして(共に処刑されたという2人の息子はドラマでスルーされてますが…)。これを機にもっと研究が進んだらいいなぁと思う今日この頃です。
いよいよ菅田将暉(井伊直政)が暴れる!
林らいみ
フリーライター。大学院で日本近世史を研究した硬派の歴女。舞台・映画・ドラマが好物。観たい舞台があれば万難を排して劇場に馳せ参じ、好き勝手言っている。たま~に歴史系記事を書く。
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