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高級ヘアケア、ジョンマスターの大量回収「まるで成分サギ」と炎上中

 あの「ジョンマスターオーガニック」が、38製品を自主回収…!  高級ヘアケアブランドの不祥事に、いま利用者たちがSNSなどで怒りの声をあげています。
ジョンマスター

ジョンマスターオーガニックのサイト http://www.johnmasters-select.jp/s/top/CSfJohnMastersTop.jsp

 2017年9月21日、同社公式サイトで突如発表された自主回収。理由は「一部成分表示の不備」としています。  ところが、「“一部成分表示の不備”どころじゃない、もはやまったく別の商品です」と憤りをあらわにするのは、美容化学者の「かずのすけ」さん。コスメを化学的に分析したブログや著書で有名なかずのすけさんに、ジョンマスター事件について聞きました。

“表記の不備”どころじゃない、もはや全くの別商品

 ジョンマスターオーガニックは1991年にニューヨークで設立され、日本上陸10年の大人気ブランド。全成分表をサイトにも載せ、「オーガニック」「天然由来」をアピールしてきました。ところが中身が成分表と違うことが発覚し、自主回収に至ったのです。
お知らせ

10月5日に更新された、お詫びとお知らせ(同社サイトより)

 今回、自主回収の対象にされたのは、全製品のなんと4割にもあたる38製品。シャンプー、コンディショナー、ボディウォッシュなど多岐にわたり、「表示をうっかり間違えた」レベルとは到底思えません。  また、“誤表記”の内容も、「これはもはや『成分詐称』ですよ」(かずのすけさん)。新旧の成分表を比べて、ごく一部を解説してもらいました。
かずのすけさん

かずのすけさん

================= 【イブニングPシャンプー】

旧成分表(上)と新成分表(下)の比較。かずのすけさんブログより

<かずのすけさんの解説> ・旧表記:「アロエベラ液汁」が「水」より前に書いてあって主成分に見える。 ⇒新表記:「アロエベラ液汁」は9番目で、1%以下しか入っていないと思われる ・旧表記:低刺激な成分がメイン。 ⇒新表記:市販の安価シャンプーでよく使われる高刺激の成分(オレフィン(C14-16)スルホン酸Na)が配合されていた。 などなど =================  また、「コンディショナー系もひどい」そうで、かずのすけさんは以下のような点を指摘します。 【C&Nデタングラー】 もともと「ノンシリコン」と謳っていたのに、ジメチコンなどのシリコン剤が普通に配合されていた。etc…. 【G&Cリーブインコンディショニングミスト】 天然成分とPRしていた「ブロッコリー種子油」が、実際は、まさかのゼロ配合。また旧成分表には書かずに、刺激の強い「セトリモニウムクロリド」が配合されていた。etc…. ====================  より詳しい分析は、ブログ「かずのすけの化粧品評論と美容化学についてのぼやき」に掲載されています。  ジョンマスター製品は500ml弱で5000円前後しますが、「新成分表を見たら、1000円程度の市販シャンプーと大差ない」というのがかずのすけさんの評価です。カネ返せ~!

いつから“別物”を売っていたのか?

 アメリカのジョンマスターも成分表は同じで、今回訂正されたのですが、製品回収はしていないようです。  では一体いつから、こんな“別物のような商品”を売っていたのでしょうか。自主回収は「2016年9月8日~2017年9月21日までに販売された商品」となっているのですが…。 「もし、2016年9月に中身を変えたのに成分表をそのままにしていた…ということなら、1年前にまったく別商品の使用感になるはずです。ところが、そういったクチコミがほとんど出てこない。  一方、僕は何年も前から『ジョンマスターのシャンプーはキシキシゴワゴワになる』『シャンプーだけでは静電気がひどい』という声を何度も聞いていました。旧成分表だと両性イオン+非イオン系なのにおかしいな、と思っていたら、今回の新成分表を見て腑に落ちました。  つまり、“成分詐称”は、かなり初期段階からやっていたのでは…と僕は感じます」 (かすのすけさん)
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「返金」でなく「表示だけ直した製品と交換」!?
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