高級住宅街・芦屋に引っ越したら…「女性1人飲みは変な目で見られツラい」
高級住宅街と言えば、東京では千代田区番町や元麻布、もしくは松濤、田園調布など、人によって意見がちがうかもしれません。
ですが、関西ではこの街を挙げない人はいないでしょう、それは芦屋です。
誰もがうらやむ高級住宅地である、兵庫県の芦屋に引っ越した美和さん(仮名・29歳・主婦)。しかし、現実は思い描いていたものと違ったようです。
神奈川県出身の美和さんが、関西に引っ越したのは26歳の時。母親の移住が理由でした。
「両親は私が10代の時に離婚しました。私は母に付いていったのですが、大学卒業とともに就職して一人暮らしを始めました。26歳の時、関西に住んでいた母方の祖父母がなくなり、母は『1人暮らしは寂しいので、地元の関西に帰りたい』と言い出しました」
美和さんの母は祖父母が暮らしていた家を売り、そのすぐ近くにマンションを買いました。そこは有名な高級住宅街、兵庫県の芦屋市でした。
「初めは母だけが引っ越しました。私は地元の神奈川にいたかったのですが、仕事もプライベートも特に変わり映え無し。このまま地元にいても、何も変わらなそうだなと思い、心機一転して母と一緒に芦屋に住もうと思いました」
美和さんの申し出に母は喜び、母と同じマンションに住むことになりました。有名な高級住宅街に住むことになった美和さんに、地元の友人からは羨ましがられました。
しかし、いざ住んでみると、様々な困難があったようです。
「昔からある高級住宅街なので、町の人たちが閉鎖的というか、ヨソ者を受け付けないという雰囲気でした。
私は神奈川の下町出身。幼い頃から気さくな環境で育ったので、お高い雰囲気に馴染めませんでした」
下町出身ということもあり、お酒も大好き。地元にいる頃は、よく1人飲みもしていたそうですが……。
「大好きな立ち飲み屋も、もちろんありません。あるのは高級感のあるオシャレなバーが数軒。それもほとんどが禁煙で、オジサン客もいません。女性が1人で飲んでいると、変な目で見られました。
母からも『娘が1人で飲んでいるところを知り合いに見られたりしたら……』と言われました。しかも、ほとんどの店が0時には閉店するので、次の日が休みでも飲み足らず、泣く泣く家に帰った事もあります」
深夜に営業しているのはチェーン店かカラオケのみ。引っ越してきたばかりで友達もおらず、1人では入りづらかったそうです。しかし、不便はこれだけではありませんでした。
母の引っ越しがきっかけで、神奈川の下町から芦屋へ
ヨソ者を受け付けないお高い雰囲気

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