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“昔ワルかった自慢”をしたがる「プチ犯罪男子」たち|辛酸なめ子

いまどきの男を知る会 ファイルNo.8 プチ犯罪男子】 imadokiotoko_banner 昔悪かった自慢をする男子をたまに見かけます。些細なことでは大学の授業にほとんど出なかったとか、結構遊んでいたとか(記憶が薄れているだけな気も……)。  以前「昔はさんざん悪いこともやった」と語る男性に「具体的にどんなことをやっていたんですか?」と聞いたら「……」と黙ってしまったことがあります。思い出を美化するの反対で“悪化”し、アウトローな気分に浸るのが男のロマンなのでしょうか。

食い逃げに万引…過去のプチ犯罪を自慢する男たち

 そして過去のプチ犯罪を語りたがるのも男の性です。知人の友人男性は、食い逃げをした話を自慢げに語っていたとか。社食やホテルのランチビュッフェなど、お客さんの数が多く、会計が席かレジか曖昧な店は食い逃げしやすい、というセコいエピソードを、昔悪かったオレ……的な顔で話していて、周りを引かせたそうです。 プチ犯罪男子 他にも、タバコを路上にポイ捨てしてかっこつけて靴のかかとで消しながら、「携帯灰皿はみみっちい」と謎の美学を語る男子の報告も。女性の心理として、できれば深く関わりたくないタイプです。  最近も、電車の中でコンビニバイトと思われる男子が、抽選券を大量に盗んで商品をGETした自慢をしているのを聞いたことがあります。人前でそんな話をすると最近はSNSで拡散され、特定されかねません。そんなリスクを犯しても、犯罪を自慢したいものなのでしょうか。  先日も、何人かとの会合で万引の話題になりました。そのうち二人の男子は万引経験者。一人目の男子Aさんが語りだしました。 「中学時代、万引きはあたりまえでした。最初に盗んだのは靴クリーム。それから同級生にやってみろよ、と言われてファミコンソフトを盗んだり。スーパーに行ってブルゾンの中に大量のお菓子を仕込んで出て、友だちと盗んだもの品評会をしましたね。でもある時万引Gメンに捕まって、親を呼ばれて5日間無視され……それでいったんやめました」  しばらくは反省しても、そのあとゲーセンで100円を入れなくてもゲームができる方法を知り、タダでゲームを満喫していたとか。 「当時、電子ライターでお金を入れるところに電流を流すとお金が入ったのと同じスイッチが作動するというのが広まって、みんなやってましたね」と言うAさん。その話に、「そうそう。ガスボンベのカチッと点火するパーツでもスイッチが入ってゲームができました」と乗っかってきたのがBさんでした。  彼も当時その方法でタダでゲームをやったり、それどころかゲーセンに落ちていた鍵で中を開け、100円玉を大量に盗んでいたそうです。ゲーセンの店主のことを想像すると他人事ながら胸が痛みます。 「それで学生服を買ったっけ……」と、遠い目で語るBさん。「開けられない鍵はない、と思ってました」と過去のプチ犯罪のことを語る男子には、微量ながらちょいワルフェロモンが漂っています。
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プチ犯罪男子には天罰が下る?
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