顔の老けを画像で診断。肌だけじゃなく顔内部からの加齢ケア
多くの女性が抱える肌の悩み。ほうれい線、目元のクマや目尻のシワ、フェイスラインのたるみ。
これらは、加齢にともなって起こりますが、筋力低下や皮下脂肪組織の萎縮など、様々な要因が積み重なって加速するということが分かってきました。
顔面加齢による内部構造を画像上から分析し、研究を行っている世界初のプロジェクトのスタッフである二人、国際医療福祉大学三田病院の奥田逸子准教授と東京工芸大学工学部の森山剛准教授に話を聞きました。
「例えば、同じ年齢でも、若い顔立ちの方、年老いた顔立ちの方など様々です。その秘密さえわかったら誰でもいつまでも若くいられると思います。そこで『加齢画像研究会』を立ち上げ、解剖学会、整形外科、工学博士と一緒に研究することになりました。
アメリカの学会で発表した時に、『若さが画像化できる時代がやってきた』と賞賛されて、新聞にも載ったのです。要するにCTやMRIなどの医療に使っていた技術を美容にも活かすということです」(奥田先生)
「たるみやシワが出てきたら、どうしたらいいのか知りたいですよね。画像処理のいいところは、見えにくいところを可視化し、強調したりすることができるので気づく機会を増やしてくれます。
それ以上に悪くならないように維持したり、修復したりする。画像を見て効果が出たのかどうかがわかるようになっていくのです。それが、すぐにスマホ撮影で確認できるようになります」(森山先生)。
以下の画像が3Dにした顔面画像です。(奥田先生提供)
⇒【写真】はコチラ https://joshi-spa.jp/?attachment_id=823445
⇒【写真】はコチラ https://joshi-spa.jp/?attachment_id=823446
若い人の目元は膨(ふく)らんでいませんが、ご年配になると目元が膨らんできます。
それぞれ、眼球を中心に縦切りのCT画像を見ると、若い人は目の周りの筋肉(眼輪筋・がんりんきん)が厚く、下眼まぶたへの脂肪の突出はほとんど見られません。
一方で、年配の方の眼輪筋が薄くたわんで、裏から下眼まぶたを飛び出してきた脂肪が押しているのがわかります。そのために、ご年配の方は下まぶたが膨らみやすくなります。
これまでの3D画像のデータ解析が蓄積しているため、スマホで撮影すれば、自分の内部構造年齢を確認でき、どこを鍛えたら若さを保てるかなどの判断が可能になります。化粧品販売の店頭で行われている肌年齢診断よりも、画像診断の精巧なデータに基づいているため、よりその人に合った商品が提供できるようになるのです。
「従来のような方法では光の当て方や強さで老けた顔に見えてしまいます。その点、CTやMRIは3Dなので正直です。現在、アプリも開発中で今年中には研究成果として出せそうです」(森山先生)

お肌だけじゃなく、顔の“内部”から老けていく


画像でみる顔診断アプリも開発中
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