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カーリング女子が出た報道番組がヒドい。“そだねー”を言わせようと…

 平昌オリンピックで一気にブレイクしたカーリング女子日本代表。帰国後、立て続けにニュース番組に出演したのですが、男の僕から見ても彼女たちが気の毒になる場面があったのです。

カーリングチーム よく日本のテレビは幼児化しているとかバカになったとか言われますが、そんなこと言ったら幼児とバカの皆さんに失礼だぞというほどに低レベルで情けなくなりました。

『報道ステーション』本橋選手へのお粗末な質問



 最初は、2月26日放映の『報道ステーション』(テレビ朝日系)。言わずと知れた高級ニュース番組ですが、メインキャスターの富川悠太アナウンサー(41)があまりにもお粗末でした。

 銅メダルが決まった第10エンド。日本、イギリスそれぞれのショットと心理状態を藤澤五月選手(26)が語るまでは面白かった。まずかったのはその後。

 キャプテンの本橋麻里選手(31)が夜遅くまでストーンや氷の状態をチェックしていたという話。これについて、他の4人に「皆さんそんな様子は知らなかったでしょ?」と、すっとぼけた質問をしてしまったのです。いやいや、試合の戦略に関わる準備を知らないわけないだろって。

 他にも、本橋選手に「私が投げた方がいいんじゃないかっていう瞬間はなかったですか?」とたずねたのにもびっくり。“はい、そうですね。私ならもっとうまくやれたと思います”って答えるとでも思ったんでしょうか? 色々と心配になる富川アナでした。

「そだねー」を言わせようとする『NEWS ZERO』



 そして話題の「そだねー」と「もぐもぐタイム」(おやつタイム)。マイナー競技なので、こうした切り口から取り上げたくなるのも仕方ないのですが、さすがにお約束でやらせまくるのはどうかと思いました。

 ひどかったのが2月26日放映の『NEWS ZERO』(日本テレビ)。

 物を食べる様子を選手たち本人に見せることに、一体何の意味があるでしょうか? 隠し撮りのような映像での記者のレポートも悪趣味。ひそひそ声で「食べてますね。イチゴを食べてますね」って。未確認生物じゃないっつーの。

カーリング女子 そしてキャスター陣とのやり取りでは、うんざりするような「そだねー」への振りがありました。最後には、吉田知那美選手(26)が“気づかなくてごめんなさい”という表情をしつつ「そだねー」をやり直す場面も。必死に戦って疲れきったアスリートに何をやらせているんでしょうね。

 もちろん海外の女性アスリートもヌードになったりして活動資金を集めなければならない現状があるわけですが、競技そのものとの間にはまだドライな区別があるように思います。

 一方、カーリング女子の扱いには、水族館のアシカショーを見ているような気持ちになってしまいました。つまり、“この子たち、エサをやればちゃんとやってくれるよ”みたいないやらしさ。

 そうしているうちに、カーリング本体は置き去りになり、「そだねー」や「もぐもぐタイム」だけがくだらなく消費されていく。そして、飽きられたら使い捨てされて、メディアは次の新しいネタを見つけてくるだけの話。このきっかけを作ったのが、公共放送NHKの動画なのですから笑えないですよね。

NHK動画

NHK平昌オリンピック特設サイトより https://sports.nhk.or.jp/video/element/video=35686.html

 番組出演中、本橋選手のどこか陰のある切ない笑顔が気になりました。今回のフィーバーも「4年に1度来るやつですね」とクールに切って捨てた彼女には、いつか来た道にしか見えないのかもしれません。

<TEXT/石黒隆之 PHOTO/代表撮影:JMPA>
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