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親の介護でイライラする自分を責めないで。瀧波ユカリが体験したこと

介護中が人生で一番お金をガバガバ使う時期!

――介護中は経済的な負担もあると思うのですが、思わぬ出費などはありましたか? 瀧波:母は長生きするつもりでそれなりに蓄えていたので、「お金がない!」という状況にはならなかったのですが、それでも、引き取っていた姉の家では、母が「お寿司しか食べられない」と言いだして予想外の出費があったり、入院してからはガソリンを入れる頻度が増えたり、仕事を休まなきゃいけなかったりで、普段自分の財布から出しているものの金額が膨らんで、家計にジワジワ負担がかかっているのがわかりました。  なので、兄と私で毎月何万円かずつ姉へ振り込んでいましたね。看ている人が貯金も切り崩してってなると、それもまたストレスになると思うので。
『ありがとうって言えたなら』P61

『ありがとうって言えたなら』より

――瀧波さんも、札幌と大阪の往復で交通費が結構かかったのでは? 瀧波:LCCが飛んでいるのでたいした金額ではありませんでしたが、大阪なんかより打撃が大きかったのはハワイですね。最後の思い出作りに、昔恒例だったハワイへの家族旅行に全員で行ったのですが、我が家ぶんだけでもぎょっとする金額でした(笑)。  今しかできないことだから出し渋ることはありませんでしたが、そういう時に気前よく使えるくらいの余裕があればベストですよね。 ありがとうって言えたなら書影――兄弟間で助け合ったり、自分の移動や、家族の思い出作りに使えるくらいの蓄えはしておいたほうがいいんですね。 瀧波:そうですね。あと、そういうときって節約モードになりやすいのですが、逆、逆(笑)。 「今、人生このときが、いちばんガバガバ使う時期! お金で何とかする時期!」と思って、ストレスを感じている自分がちょっと贅沢できるくらいの使い方もできればいいかなって思います。介護の負担を軽くできる使い道はもちろん、気分転換できるようなことに使うとかね。  働いていると趣味って減っていきやすいですが、看る側も看られる側も、趣味は自分に何かがあったとき支えになるので、楽しむことをやめないようにしてほしいと思います。  母は趣味があまりない人でしたが、入院する手前ぐらいの時期にタブレットの使い方を覚え、寝ながらでもいろいろできるし、何より「EXILEの動画が見られる!」ってすごく気に入っていました(笑)。体力が落ちてからもできることが見つかって、すごくうれしかったみたいです。 ―『ありがとうって言えたなら』瀧波ユカリさんインタビュー Vol.2― <TEXT/千葉こころ> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
千葉こころ
ビールと映画とMr.Childrenをこよなく愛し、何事も楽しむことをモットーに徒然滑走中。恋愛や不倫に関する取材ではいつしか真剣相談になっていることも多い、人生経験だけは豊富なアラフォーフリーライター。
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