小保方さん騒動で考える「女子力を仕事に生かすのはOKか?」
STAP細胞の論文をめぐる疑惑で、渦中の人となった小保方晴子さん(理化学研究所発生・再生科学総合研究センター)。では、同年代の女性は小保方さんについて、どんな感情を抱いているのか? 女子SPA!総研では、28~32歳の働く女性100人(正社員)にアンケートを取ってみました。
研究業績以上に、その「可愛さ」が取りざたされた小保方さん。疑惑が発覚すると、オヤジ系週刊誌は小保方さんが「有力な男性研究者にスリ寄って甘やかされた」的な報道をし、「すべてをブチ壊す『女子力』の恐怖」(週刊現代4/5号)なんていう笑える記事もありました。
そこでアンケートでは、「女子力が高いと仕事で得をするか」についても聞いてみました。
「女性としての魅力」を「女子力」(気持ち悪い言葉ですが)と呼ぶならば、働く女性は仕事との関係をどう感じているのでしょうか?
※調査した4月3日は、理研が「小保方さん一人の不正・捏造である」との最終判断を公表し、小保方さんが代理人を通じて「不正ではない」と反論した2日後です。誘導にならないよう、質問表では小保方さんについて一切説明していません。
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Q あなたの考えに当てはまるものを、いくつでも選んでください。
・女子力が高いと仕事で得をする 34%
・女子力が高いと男性上司などにひいきされる 26%
・女子力が高いと仕事で損をする 3%
・女子力を仕事に生かすのは当然だ 23%
・女子力を仕事に使うべきではない 21%
・仕事ではなるべく女性らしさを出さないようにしている 15%
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結果は、「女子力が高いと仕事で得をする」という現実をわかりつつ、ではそれを仕事で使うかどうかは賛否両論。「仕事に性別は関係ない」という建前が広がるなかで、「女子力を仕事に使うのは当然」という現実路線の女性も23%に上りました。
周囲の働く女性に聞くと、こんな声が……。
「新入社員の頃、最初の男性上司は私みたいな女が嫌いで、同僚の天然ちゃんを高く評価していた。でも、別の男性上司に変わったら、彼は天然ちゃんが嫌いで、急に私の評価が高くなった。結局、“好きな女のタイプ”によって左右されるんだな、ってことを若くして悟りました」(32歳・東京都)
「男性はもちろん、女性の仕事仲間に対しても“女子力”は利くんです。見た目がシケてて男がいない感じの女より、オシャレで幸せ感がある女のほうが、女性の後輩からも好かれますよ。もちろん、仕事ができなきゃ話になりませんが」(30歳・埼玉県)
アンケートでは実際に女子力を使うという人は少数で、「有力男性に対して意識的に可愛くふるまうことがある」(10%)、「仕事をうまく進めるためにセクシーな服を着ることがある」(3%)という割合でしたが、周囲に聞くとこんな人も。
「今まで何人もの仕事関係者に”胸がデカいね”とホメられました。“仕事はテキパキやるけど巨乳”っていうキャラ設定はかなり使えます。もちろん、勝負時には、ピタピタの服を着ていきますよ」(31歳・神奈川県)
小保方さんの「割烹着」や「ファンシー研究室」についてもヤラセ疑惑が出ているそうですが、「もしあれがヤラセなら、“たいしたタマだな”って逆に尊敬します」(32歳・東京都)という女性もいたぐらい。
セクハラもどきの目線を、逆手に取って仕事に活かしているとすれば、働くアラサー女性たちは、たくましいというか何というか。
【調査概要】
「小保方晴子さんについての働く女性の意識調査」
調査時期:2014年4月3~4日
調査対象:28~32歳の会社員・公務員(パート・アルバイト、派遣は除く)
回答数:100人(未婚74人、既婚26人)
調査方法:「リサーチプラス」によるインターネット調査
<TEXT/女子SPA!編集部>