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32歳で農家の嫁に。絶望したけど「田舎は驚くほど快適だった」

 結婚後に待ち受ける義理の両親との同居や、嫁姑問題……。

「あまり深く考えずに、代々続く農家の長男と結婚してしまった」と語る秋谷静香さん(仮名・32歳)は、東京生まれ東京育ち。田舎とは縁もゆかりもない、都会暮らしを送ってきました。

田舎の風景

写真はイメージです(以下同じ)

「2歳年上の彼とは職場で知り合ったんですが、結婚を機に彼が東北の地元に転職することになり、そのまま私も付いていったんです。結婚前の挨拶で一度は行ったことがあったんですが、『緑がいっぱいでいいところだな~』と、当時は旅行気分だったので気軽なノリで行ってしまって……」

慣れない田舎に、最初はふさぎ込んだ


 しかし、改めて自分が住むとなると状況は一変します。集落の隣りの民家までは数百メートル離れていて、夜は街頭もほとんどなく真っ暗闇状態。最寄のコンビニまでは徒歩で小一時間かかり、田んぼのカエルの大合唱がうるさく、寝つけないほどだったといいます。

なんか軟禁されているような感覚ですよね(笑)。最寄駅までも車で30分以上かかるし、電車も一時間に1~2本あればいい方。しかも車両がめちゃくちゃ短くてプラモデルみたい。土地が余ってるからか、家の敷地は学校のグラウンドより広いんですが、土間や囲炉裏が現役でまだある古民家で、タイムスリップしたみたいでした」

 生活環境が一変し、とてつもないホームシックに陥ったという静香さん。家族は小姑一家や曾祖母なども入れて総勢12名。食事や家事だけでも相当な労働作業です。

囲炉裏のある家「それに、ネットの匿名掲示板なんかで調べても、『農家に嫁いだら奴隷扱い』『とにかく働かされてコキ使われる』『嫁いびりが半端ない』なんてコワい話ばかり出てくるんですよ……。もう私の人生どうなっちゃうんだろうと、最初はずっとふさぎ込んでいました」

田舎暮らしって最高!2カ月経って訪れた変化


 農家の朝はとにかく早く、朝5時半にはニワトリの声でたたき起こされる毎日。そんな生活が2カ月ほど経った頃、彼女の体にある変化が起きはじめます。

「それまで夜遅くまで残業し、早朝出社という不規則な生活だったんですが、田舎に来て強制的に早寝早起きになったら体調が抜群に良くなったんです。

 朝食を用意して畑に持って行って、収穫を手伝って、朝日とともに朝食を食べる。朝の爽やかな気分の中、自給自足の無農薬の野菜を食べるとか、めっちゃロハス(笑)。

 それに結婚当初、義理の両親から『畑仕事はそのうちちょっとずつ覚えてくれたら嬉しい』と言われていたのですが、『そのうちと言わず、教えてください!』と言ったらすごく可愛がってもらえるようになったんですよ。もう、『リアル“ザ!鉄腕!DASH!!”じゃん!』と一人でテンションが上がってました」

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大家族の家事も…「こんなにラクしていいの!?」

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