人間より猫が好き?世界的ピアニスト「フジコ・ヘミング」の知られざる素顔
恋多き人生、でも伴侶に選んだのは猫
苦境に立たされても、自分を信じ続ける
日本のドキュメンタリー番組をきっかけに話題の人となったフジコは、60代後半で遅咲きのデビューを果たし、人気ピアニストになりました。世界を股にかけて行われるコンサートの数は年間約60本。お気に入りのアンティークと猫に囲まれた家で過ごす微笑ましいフジコと、ステージ上で神がかったパフォーマンスを見せるフジコは、同一人物とは思えません。
映画では、2017年12月1日に東京オペラシティで行われたソロコンサートで撮影された「ラ・カンパネラ」をほぼフルバージョンで聴くことができます。父との別れ、母との確執、日本やヨーロッパで受けた差別、貧しい不遇時代、聴力の喪失……と、様々な困難に立ち向かいながら、純粋無垢に生き抜いた魂の音色。私たちはその音色にフジコの生きざまを感じるからこそ、彼女の演奏に感動するのではないでしょうか。
「その日その時の出会いを大切にして、こころからピアノを弾いていこうと思う」と自伝で語るフジコ・ヘミング(『フジ子・ヘミング 魂のピアニスト』)。いくつになっても、どんな苦境に立たされても、自分を信じ続ける――そんな希望と勇気がもらえる作品です。
<文/此花さくや>
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(C) 2018「フジコ・ヘミングの時間」フィルムパートナーズ此花わか
ジェンダー・社会・文化を取材し、英語と日本語で発信するジャーナリスト。ヒュー・ジャックマンや山崎直子氏など、ハリウッドスターから宇宙飛行士まで様々な方面で活躍する人々のインタビューを手掛ける。X(旧twitter):@sakuya_kono
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『フジコ・ヘミングの時間』は6月16日(土)シネスイッチ銀座ほか全国順次ロードショー
配給・宣伝:日活
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