Gourmet
News

モスバーガー、サブウェイが大苦戦。健康志向の女性が行かない理由

モスやサブウェイは健康志向をアピールできていない

 馬渕氏はモスやサブウェイについて、「健康志向を上手く打ち出せていない」とも指摘する。 「最近、運営会社のユナイテッド&コレクティブが東証マザーズに上場した『the 3rd Burger』(以下、サードバーガー)は、値段は高いですがしっかりと健康志向を打ち出せています」

Herbさん(@herbkins)がシェアした投稿

 サードバーガーのHPによると、パンは保存剤・防腐剤を一切使用しておらず、野菜は毎日厳選したものを使用。スムージーも提供している。「サブウェイやモスも狙いは一緒かもしれませんが、いずれも中途半端感が出ており、消費者にアピールしきれていません」と馬渕氏。また、サードバーガーは「店舗もおしゃれで“インスタ映え”するため、うまくコト消費(※)にもつなげている」という。 ※所有よりも体験や思い出、人間関係に価値を見いだしてお金を払うこと。

マクドナルドがV字回復した要因は?

 それでは、なぜマックはそんな中でV字回復できたのか。店頭には見慣れた商品が並び、ロカボでもない。馬渕氏は「任天堂とのコラボでうまく世間に露出できたのがきっかけ」と語る。つまり、コト消費に力を注いだのだ。 「人気スマホゲーム『ポケモンGO』で任天堂と一緒にキャンペーンを展開したころから、株価は回復基調になりました。異物混入などで一時期落ちてしまったブランドイメージをそこから徐々に回復していきました」  一方で日本マクドナルドの関係者は「業績が好調な大きな要因は人員削減による収益の改善ですが、サラ・カサノバ氏(日本マクドナルド株式会社代表取締役社長兼CEO)のもと会社の雰囲気はよくなりました」と話す。「彼女はビジョンをしっかり語れる人。それにとても気さくで従業員とも積極的にコミュニケーションをとっています。『彼女についていこう』、そんな雰囲気が社内にはありますね」。マックはSNSを使ったPR戦略も奏功しているという。  今後ますますコンビニのイートインスペースは増えていく。サードバーガーやマクドナルドの成功を受けて、女性に人気の高いファーストフード各店がこれからどんな打開策を打ち出していくのか、注目していきたい。 <文/森聖児>
1
2
Cxense Recommend widget
あなたにおすすめ