「スラム街に夢を!」で近畿大生が炎上、クラウドファンディング事件簿を振り返る
「スラム街の暮らしを肌で感じたい! スラム街の子供たちに夢を与えたい!」と近畿大学の男子学生3名が今月、クラウドファンディングサイト『CAMPFIRE』上でフィリピンまでの旅費25万円の資金支援を呼びかけました。これを受け、ネット上では彼らに対する非難の声があがりました。
アイディアやプロジェクトを持つ人が、インターネットを通じて資金を募る「クラウドファンディング」というこの仕組み。日本でも市場は年々拡大し、素敵なプロジェクトが数多く形になっています。
ですが、一方で、企画の内容をめぐりプロジェクトページが度々炎上しているのも事実です。そんなクラウドファンディングをめぐる炎上事件を紹介します。
冒頭でも触れた「スラム街の暮らしを肌で感じたい!」プロジェクト。資金支援を呼びかけた男子学生は『CAMPFIRE』内で「スラム街がどんなところか見たい!」「単調な日々を過ごすスラム街の子供たちに夢を与えたい」と発言。
これに対しネット上では「生きることで精一杯の子供たちに、旅行気分の日本人が夢を語るのはおかしい」「危険すぎる」「自己実現のために子供を使うな」と彼らの無知さと軽率さに非難が殺到。
資金を支援してくれた人には、リターンとして「旅で撮った綺麗な景色やお気に入りの写真をポストカードにしてお届け」とスラム街に行くとは到底思えない内容の発言もとび出し「旅行するならバイトして自分のお金で行け」と炎上。この企画は中止となりました。
2015年には京都橘大学に通う女子学生が「あなたの夢と世界中の子どもの夢をつなげたい」というプロジェクトを『CAMPFIRE』にて発案。資金支援者にスケッチブックを送り、そこに夢と途上国の子供たちへのメッセージを書いてもらい、女子学生が翻訳。そしてそのスケッチブックを持って女子学生が世界一周をしながらスケッチブックの続きのページに訪問先で出会った子供たちに夢を書いてもらう「夢バトン」をやりたいというものでした。
ところが、公開された資金の内訳に非難が殺到。資金には15万円のカメラ代はじめ、生活費・航空代と彼女の旅行費用のみしか組み込まれておらず「子供たちに何も還元されていない」と議論に。
加えて、女子学生のFacebookに「将来に悩んでいます。旅が楽しすぎて一生旅をしていたい」「一生遊んで暮らしたいと日々切実に願う」という記述があったこと、募集ページに使われていた写真がまったく関係ない他人の作品だったこと、おまけに「卒業後は関西にて小学校教諭になります」と断言していましたがこの時期に内定が出ているのはあり得ないなど、疑わしい点が噴出しました。
結局「途上国の子供をダシにして世界一周の資金がほしいのでは」と女子学生のSNSは炎上。プロジェクト自体も中止に追い込まれました。
炎上するのは一般人だけではありません。2017年には女優の真木よう子が『CAMPFIRE』で「真木よう子、フォトマガジン出版プロジェクト。」という、自身のフォトマガジンをコミックマーケットで販売するプロジェクトをたちあげました。
これに対しネット上では、一般人が自費で同人誌を作り、頒布するというコミケの場に有名人が参加することへの非難に加え、クラウドファンディングで集めた800万円で制作する作品をコミケで売ることそのものへの批判も加わり炎上。
最終的には真木よう子がプロジェクトページで「コミックマーケットの昔からのルールや、マナー等、一切勉強をせず安易な気持ちで応募してしまいました」と謝罪。コミケへの参加は中止となりました。

「スラム街の子供たちに夢を与えたい」大学生が軽いノリと無知さで大炎上
世界一周を企画した京都の女子学生も炎上
真木よう子はコミケを巻き込んで大炎上!

真木よう子のクラウドファンディングページには謝罪文が掲載されている。 https://camp-fire.jp/updates/view/36110
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