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発達障害“グレーゾーン”の子どもが急増中。悩む親に寄り添う「放課後等デイサービス」

あいだっく

施設ではそれぞれがやりたいことを行って過ごします

 このように、幅広い障がい児童の受け皿となっている放課後等デイサービスですが、今年4月から事業の新規指定に制限がかけられるように。簡単にいうと、施設の増加にともない、上記のようなずさんな運営をしたり質の悪いサービスを提供したりする事業者が増えたことを理由に、施設が足りていると自治体が判断する地域では新規開業ができなくなったのです。 「利用者に不適切な対応をする施設が淘汰されていくのは利用者にとって好ましいことなので、当然の流れだとは思います。ただ、少し地方に行くと施設はまったく足りていない状態で、なぜかというと、求人を出しても指導員に必要な資格や経験を持った人が集まらないんですよね。我々も、大都市である川崎市でさえ指導員がなかなか集まらず、苦労した経験があります。こうした地域格差は改善していきたいですね」

事業所の財政難が子どもたちにも影響を

 また、今回の報酬改定で報酬が少なくなるなど、国の財政難により今後どんどん事業所運営が厳しくなっていく可能性があり、そこも懸念材料なのだとか。 「放課後等デイサービスでは利用者の送迎も行っているのですが、今後はこの送迎も制限されるようになる可能性があります。スタッフの負担が大きいのは確かですが、利用者の中には公共交通機関の利用が難しい子どももいる。明らかな不都合が生じない範囲の規制に落ち着いてほしいですね」  短い期間で劇的に増加&発展したけれど、まだまだ課題の多い放課後等デイサービス。現場の声を反映し、障がい児童が安心して過ごせる場所、そして適切な就労に繋がる支援の場所であり続けてほしいと思います。 <文/持丸千乃、撮影/難波雄史>
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