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意外とやってるサプリのムダ飲み。カルシウムは単独で摂らないで

 美白にはビタミンC、疲労回復にはビタミンB。ちまたにあふれる情報に流されるままサプリを飲んでも「これって本当に効いてるの?」と不安になったことはありませんか。 『医者が教える「あなたのサプリが効かない理由」』医者が教える「あなたのサプリが効かない理由」』が、そんな小さな疑問をすっきり解決してくれました。著者は、サプリメントを使った栄養療法をおこなって17年になるという医師・医学博士の宮澤賢史氏です。

ビタミンCの摂りすぎは意味ナシ? 効かせる裏技とは……

 私達に一番なじみが深いサプリといえば、ビタミン剤ではないでしょうか。なかでもビタミンCは、美白作用や風邪予防など、もっともポピュラーなもの。常に補給しておきたいのは山々ですが、1日の摂取量はどのくらいなのでしょう。  厚生労働省のサイトには、<健康な人がビタミンCを過剰に摂取しても消化管からの吸収率が低下し、尿中排泄量が増加する><ビタミンCの摂取量と血液中濃度、体外排泄を検討した研究から、1g/日以上を摂取する意味はないことが示されている>とあります。  しかし本書では、裏技的な効かせ方を伝授しています。まずは「量を多く使うこと」が前提だそうですが、余ったビタミンCは排出されるのでは? と首を傾げてしまいます。どういうことなのでしょう。
サプリ

写真はイメージです(以下同じ)

「ビタミンCは吸収されやすいのですが、排出もされやすい性質。持続的に濃度を高めておくためには、まめにビタミンCを摂ることが必要」と本書。なおかつ「ビタミンCの血中濃度は、ビタミンCを1g摂ると上昇しますが、4時間後には元に戻る」と説いています。つまり「4時間以内にビタミンCを摂れば、血中濃度を高く保つことができ、1時間ごとにビタミンCを摂ると、さらに血中濃度を高めることができる」というわけです。  ビタミンCのサプリやドリンクは、コンビニでも手軽に入手できますよね。一気に摂取するのではなく、バッグに忍ばせてこまめに取り入れましょう。

「とりあえずカルシウム」は、ちょっと待った!

 身体に必要な栄養素としてよく聞く「ミネラル」。本書にも「ビタミンと同様、体内で3大栄養素(たんぱく質・糖質・脂質)が活用されるためには必要不可欠」とありますが、そもそもミネラルとは一体何なのか、おさらいしておきましょう。  厚生労働省のe-ヘルスネットというサイトによると、<人間の身体に必要とされるミネラルは16種類とされ、これを必須ミネラルと呼びます。人体に含まれる量によって、主要ミネラル7種類と微量ミネラル9種類に分けられています。主要ミネラルはカルシウム・リン・カリウム・硫黄・塩素・ナトリウム・マグネシウムで、微量ミネラルは鉄・亜鉛・銅・マンガン・クロム・ヨウ素・セレン・モリブデン・コバルトです>とのこと。 様々なサプリメント ミネラルって16種類もあるんですね……この中で、我々が補うべきものはどれなのでしょう?  女性の不足栄養素として、よく聞く名前の1つに「カルシウム」がありますよね。おばあちゃんになって骨粗鬆症(こつそしょうしょう)になったらコワいから……と、カルシウムの摂取を心がけている女性はわりといるのではないでしょうか? ですがそこに、落とし穴。 「カルシウム単独のサプリメントは摂らないで」と本書では繰り返し述べられています。いわく、マグネシウムはカルシウムと共同で働く特徴があり、「カルシウム不足の症状には、カルシウムを安定させるマグネシウムが効果的」なのだとか。マグネシウムのサポートがあってこそカルシウムの効果が発揮されるのだそうです。  さらに本書によると「マグネシウムは、慢性疲労の患者さんで最も不足しがちなミネラル」なのだそう! なんだかいつもダルい、色々なサプリを試したけど効果がイマイチ、という方はマグネシウム不足を疑ってみてもいいかもしれません。
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「自分に足りない栄養素」は、テレビやネットじゃわからない?
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