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更年期障害は防げる?40代前半から始める治療法を医師に聞く

ホルモン補充療法(HRT)のメリット

「女性ホルモン(エストロゲン)の急激な低下に伴い発症する自律神経失調症状には効果が期待できます。ホットフラッシュや冷えやのぼせ、発汗、動悸、息切れなどは改善が見込まれるでしょう。骨粗鬆症の予防、コレステロール値の上昇を予防する効果もあると言われています。 皮膚や粘膜の萎縮や乾燥による皮膚のかゆみを軽減するといった、アンチエイジング効果も期待できます」

ホルモン補充療法(HRT)のデメリット

「女性ホルモン治療により悪化するような病気、具体的には乳がん、子宮体がん、血栓症を患っている方、そして肝臓の悪い方は、原則的にはホルモン補充療法が行えません。がんに関して言えば、例えば乳がんの芽がある人がHRTを続けるとがん細胞がアクティブになってくることがあります(グレーの方も慎重に)。  HRTを受けると卵巣がんと子宮体がんにかかるリスクが高まるという欧米のデータがありますが、日本ではデータを算出している段階なのでリスクが高まるとは一概には断言できないのが現状です。当院では定期的にエコーで卵巣と子宮内膜の状態を見ています。  低用量ピルを服用している人もHRTを受けている人も、定期的に検診を受ける習慣が身についているので、更年期障害対策をしていない人よりは、がんの早期発見にもつながりやすいと個人的には考えています」 ※次回は、「プラセンタ注射と更年期障害」についてお伝えします。 【池下育子(いけした・いくこ)】 1953年青森県生まれ。帝京大学医学部卒業。同大学麻酔学教室助手、国立小児病院麻酔科、東京都立築地産院産婦人科勤務を経て、92年に池下レディースクリニック銀座を開業。働く若い女性や更年期世代の女性の、仕事や人間関係の悩み、心身のトラブル全般に対応。2012年病院名を改称。 <文/内埜さくら>
内埜さくら
恋愛ライター。これまでのインタビュー人数は3500人以上。無料の恋愛相談は年間200人以上の男女が利用、リピーターも多い(現在休止中。準備中のため近日中にブログにて開始を告知予定)。コメンテーターとして『ZIP!』(日本テレビ)、『スッキリ!!』(日本テレビ)、『バラいろダンディ』『5時に夢中!』(MX-TV)などのテレビやラジオ、雑誌に多数出演。
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