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前田敦子のデキ婚、もはやフツー?デキ婚で後悔した人、うまくいった人

 9月15日、女優の前田敦子(27)が妊娠中ですでに安定期に入っていると報じられました。7月30日に俳優の勝地涼(32)と結婚したことを発表したばかり。余計なお世話ですが、いわゆる「デキ婚」だったことになります。
 厚生労働省の「出生に関する統計(平成22年度)」によれば、「結婚期間が妊娠期間より短い出生の嫡出第一子出生に占める割合」は約25パーセント。つまり第1子のおよそ4人に1人が「デキ婚」で生まれていると考えられます。最近では結婚・同居前の妊娠も、さして珍しいことではないようです。 「実際、周囲にも『妊娠したから結婚する』と言うカップルが増えている。今の時代、さすがに『順番が逆』とは親たちも言わなくなっているようだ」と語るのは、男女事情を長年取材し著書多数のライター・亀山早苗さん。デキ婚や結婚をめぐるカップルたちの考えを、亀山さんがレポートします。(以下、亀山さんの寄稿)

「結婚のきっかけは妊娠しかない」

 妊娠発覚と同時に結婚を決め、安定期に入ってから婚姻届を出したスミレさん(31歳)は、「妊娠していなかったら、まだ結婚していなかったと思う」と話す。  彼女がふたつ年上の彼とつきあい始めたのは28歳のとき。お互いにひとり暮らしだったため、週末は行ったり来たりの生活を続けていた。 「ふたりとも大学に入ったときからひとり暮らししていたから、ひとり暮らしに慣れていた。だからずっと一緒に生活していくことに不安がありました。いつか結婚しようという話はしていたけど、きっかけもなかったし。妊娠したとき、これがきっかけだねと
妊娠

写真はイメージです(以下同じ)

 確かにひとり暮らしが長いと、それぞれに生活のリズムができているから、なかなかふたりで暮らそうという発想がもてないのかもしれない。ひとりで暮らしながら、ときどき恋人と過ごすほうが気も楽だ。だから「きっかけ」は妊娠しかないのだろう。 「デキ婚だからといって、その後のふたりの関係に変化はないです。結婚記念日から5ヶ月後に生まれた子だとのちのちわかっても、そんなことは誰も気にしない時代でしょ」  20代はじめから10年以上つきあっていながら、まだ結婚していないカップルなどもときどき見聞きする。そういうカップルも「妊娠すればきっかけができるんだけど」と話してくれた。今の状況が心地いいのだ。だからあえて「結婚」を必要としていないという。

「結婚そのものに価値を見いだせない」

 一昔前は、結婚は「生活」のひとつの手段だった。だが現在は、結婚は「人生の選択肢」のひとつだ。そのふたつには似て非なるものがある。 同居 前者は、結婚して生活を安定させ、その上で子どもをもうけること。つまり明確に「家庭」を作ろうという意識がある。子どもができない可能性もあるが、それでも「家庭」を作ることが結婚なのだ。後者は必ずしも家庭ありきではなく、たとえば「子どもができたことがわかった『ので』、家庭という基盤を作って子どもをつつがなく育てよう」という発想である。  夫婦の結びつきとして、どちらがいい悪いという問題ではないとは思う。ただ、結婚そのものへの価値は下がっている。  20年つきあっているものの、いまだ婚姻届を出していないカップルがいる。 「結婚する必要性を感じないから」  ユミさん(43歳)はそう言って笑う。相手は大学時代の同級生で、ずっと友だちだったが卒業してすぐつきあい始めた。お互いに仕事が忙しくて会えない時期もあったし、彼や彼女の転勤で遠距離恋愛になったこともある。 「それぞれが適当に浮気している時期もあったかもしれない(笑)。それでもなんとなく縁が切れず、ここ数年は時間があればどちらかの家に泊まったり旅行したり。はたから見ると夫婦に見えるみたいです。別に結婚してもいいんですが、紙1枚の話だし、その紙1枚に縛られるのもどうかねとふたりとも思っているので、結婚が実現しないんですよね」 結婚式 もし子どもがいたらどうなっていただろう。そう問いかけるとユミさんはしばらく考え込んでいた。 「事実婚を選んでいたかもしれませんね。私は戸籍制度に疑問を持っているから。ただ、どうかなあ。制度に乗っかったほうがラクだから婚姻届を書いたかなあ。うーん、どうしていたでしょうね」 「結婚」が何を意味するのかは人によって違うことがある。婚姻届を出すことなのか、事実婚として公証役場で証書を作ることなのか、あるいは内縁状態で同居することなのか。  ユミさんたちの場合は、特に何も考えず、それぞれが仕事に全力を傾けてきた結果が今なのだそう。ただ、ふたりとも定年退職したら、のんびり一緒に暮らすのも悪くないかもと話しているそうだ。
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デキ婚から離婚した女性の意見は?
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