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「結婚・出産しなきゃ不幸」って本当?“思い込み”で自分を縛る女性たち

「仕事がつまらない、お給料が安い」 「だから結婚して楽な生活を送りたい!」 「結婚したら幸せになれる」 「結婚すればすべてが解決する」  そんなふうに思ってませんか? でもちょっと待ってください、それ、本当かしら? ウェディング

「自分は何もできない」という思い込み

 私(現在ライターの和久井香菜子)は20代の頃、したい仕事もなく、できる仕事もなく、お給料も低く、何の仕事をしても長続きしなくて、「これはもう結婚するしかない」と思って結婚しました。そうしたら結婚もぜんぜん楽しくなくて、結局すぐに離婚してしまったんです。  仕事も続かない、結婚も続かない、ないないづくしでどん底の時代でした。そんな時にお世話になった女性がいたんです。彼女に自分の価値観の根底を覆してもらい、生きるのがだいぶ楽になりました。 それまでの自分は、 「社会に出たら、会社勤めをしなければならない」 「自分にはつまらない仕事しかできない」 「結婚したら、嫌な仕事はしなくていいし、幸せに違いない」  と思いこんでいました。失敗を繰り返して言い訳ができなくなって初めて、そこから解放されたんです。 「そうした根拠のない思い込みを心理学用語で『イラショナル・ビリーフ』(不合理な思い込み)と言います。これを持っていると、いつまでたっても運が悪いまま、自分の可能性や幸せを追求することはできません」というのは、キャリアアップコーチの佐久間寿美江さんです。  当時私が抱いていた、女性にありがちな思い込みを、佐久間さんにぶつけてみました。

「結婚したら今より幸せになれる」って根拠ある?

佐久間「現状に満足できず、幸せになる手段として結婚を求めて熱心に婚活をしている女性は多いのではないでしょうか。信頼できるパートナーがいることはステキなことですので、結婚自体を否定はしません。でも『結婚したら今よりも幸せになれる』とは本当なのでしょうか?
疲れた女性

写真はイメージです(以下同)

――まさに自分がそれでした。しがないOLで、仕事も面白くなくて、稼ぎも悪くて幸せじゃないから、新しい生活……結婚したら幸せになれると思ったんです。「自分は男に選ばれた価値ある存在だ。これで泥沼から抜け出せる」という誇らしい気分でした。でも結局うまくいかなかった。自分のことを好きにならなければ、幸せにはなれないことに気づいたんです。 佐久間「人は誰でも価値があるのに『男性から選ばれなければ女としての価値がない』と思いこむのも、イラショナル・ビリーフの一つです。自分は本当に価値のない存在なのか、自分がどうしたいのか、女性の価値は男性から選ばれることなのかを一度考えてみるといいでしょう」 ――「女の価値は男に選ばれること」なんてずいぶん卑下した考えですよね……。私は当時から、できればマンガや文章を書いて生計を立てたいと思っていました。でも美大も出ていない、有名大学にも行っていない自分には無理だと思っていたんです。 佐久間「それもイラショナル・ビリーフですね。美大を出ていないマンガ家も、有名大学卒ではないライターも、世の中にはたくさんいるはずです」 ――そう、実際に踏み出してみたら想像よりも簡単でした。自分の可能性をせばめているのは、自分の可能性を信じない自分なんですよね。同時にそれまで「未婚だったり子どものいない女性は、どこか欠点がある」とも思っていました。人として未完成のような。
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「結婚して子どもを産んで一人前」という思い込み
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