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都合が悪いことは「妖怪のせい」 33歳作家志望の男【トンデモ男研究】

 浮気男、上から目線男、束縛男……世の中にはいろいろなタイプのトンデモない男がいるものです。最初は気づかなかったけれど、関わってみたらトンデモなかった!という痛恨の体験談を女性から集めてみました。男を見る目がない人は、教訓にして頂ければと思います。

彼いわく「妖怪のせいで恋愛もうまくいかない」



「友達の紹介で出会い、音楽のジャンル、好きな作家、とにかく趣味が合ってすぐに付き合い始めた彼。作家を目指している彼に、今まで書いたものを見せてもらったところ、すごく面白くて夢を応援していました」

 関東でOLをしているユミさん(仮名、21歳)は、ユーモアと優しさにあふれる人柄に惚れ込み、ひとまわり上の彼(33歳)と付き合うことに。33歳で仕事はアルバイト……というお金のない彼でしたが、半同棲の形でかいがいしく支えていたそうです。

「一緒にいるといつも笑いが絶えなくて、楽しいっていうのはこういうことなんだ! と彼を紹介してくれた友達にもよくのろけていました。朝のモーニングコールも、週末にごはんの作り置きをするのも、彼が喜んでくれるからまったく苦じゃなかったです」

 そんな彼との蜜月は、ある日を境に不穏なものになっていくのでした。

「まじめな顔で『大事な賞の締め切りが近いから、頑張らなきゃ』と言うものの、予定通りにいかないとその理由を妖怪のせいにするんです。

昨晩、机に向かっていたのに朝、目が覚めたら布団にいたんだよ、妖怪××が出たんだって!』とハイテンションで大騒ぎ。

××って何?と尋ねる私に、嬉々として『こんな妖怪なんだ』と教えてくれる彼。水木しげる先生の図鑑を見せながら、これこれ!とはしゃぐ姿は少年のようでした」

 年甲斐もなく大喜びする彼を温かく見守るユミさんでしたが、あまりに頻発する妖怪に、だんだんとウンザリしてきたそう。

「それからも、置いたはずのものが向こうに移動していた、お風呂上りにこんな匂いがした、などそれって自分がだらしないだけじゃない?と溜息をつきたくなるようなしょうもない事柄を、いちいち図鑑を広げてさも妖怪の仕業であるかのようにキラキラしてばかりの彼。締め切りは近づいてくるのに、ちっとも本腰を入れようとしないことで彼のちゃらんぽらんさについていけなくなり、距離を置こう、と切り出しました」

 その後、彼との連絡や逢瀬の回数は以前よりずいぶん減ったものの…。

「それでも来るメールには『また妖怪が出た!』という、彼のどん臭いエピソードばかり。結局、間際にはアルバイトを休んだりもしたのに、締め切りまでに作品が仕上がることもありませんでした。

 彼に、『気持ちが冷めてしまったから別れよう』と告げると、了承はしてくれたのですが、怒りの矛先は自分の生活を邪魔する妖怪に……。最後まで、妖怪のせいでユミと上手くいかなかった、とふて腐れる彼に、愛情も氷点下まで冷めました」

【教訓】
追いかけ続ける夢が実らないのには理由がある

 明るく楽しい彼がどこまで本気で言っていたのかは不明ですが、夢を追うだけじゃなくある程度の現実的な視野は持ち合わせていてほしいものです。彼と別れた直後は妖怪の夢を見てうなされることも多々あったというユミさんですが、それこそ妖怪の悪行だったのかもしれませんね。

<TEXT/今日子 PHOTO/JawaJawa / PIXTA>
― シリーズ「本当にいたトンデモない男」研究【10】 ―




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