
きくらげ肉じゃが
【食材(2人分)】
牛薄切り肉 100g
じゃがいも 2個(200g)
たまねぎ 1/2個(100g)
※黒きくらげ
(水で戻した状態で。一口大に切る) 50g
※黒こしょう 適量
※=冬食材です。
【調味料】
ごま油 大さじ1(本書では太白ごま油を推奨)
酒 100ml
水 50cc
砂糖 大さじ1
みりん 大さじ2
しょうゆ 大さじ2
【作り方】
1 牛肉は食べやすい大きさに切る。じゃがいもは皮をむき、一口大に切る。たまねぎは薄切りにする。
2 鍋に油を入れて中火で熱し、じゃがいもを炒める。牛肉・たまねぎ・黒きくらげを入れ、酒を回しかける。
3 沸騰したら、水・砂糖・みりん・黒こしょうを加えて密閉できる蓋をし、弱めの中火で10分煮る。
4 しょうゆを入れて蓋をし、弱火で10分煮る。蓋を取り、火を強め、照りが出るまで鍋をゆすりながら煮詰める。あれば、筋を切ってゆで、細切りにした絹さやをのせる。

「
黒きくらげは、肺を潤し、胃腸の調子を整えてくれます。黒こしょうは身体を温め、食欲を増進させる作用があります」と本書。冬に乾燥しがちな肺を労わり、身体をあたためる効果がプラスされているのです。
黒きくらげだけはちょっと「身近な食材」ではないかもしれませんが、近所のスーパーで入手できたし、使い方も簡単でした。保存もきくので、これからはもっと活用したいです。
それにしても、通常の肉じゃがに加えるしらたきを黒きくらげに変えるだけで、冬の薬膳メニューが完成してしまうのですね。
いつものメニューに「必要な色の食材」を追加するだけ
本書には、いつもの食材をほんの少し変えるだけで、不調を克服できる知恵がいっぱい。大人も子供も大好きなカレーですが、「冬に選ぶべきはラム肉」と本書。ほとんどの肉類は身体を冷やす作用がありますが、ラム肉は身体をあたためる食材なのだとか。こんな風に、最初に紹介した「5色」を意識しながらのプチ薬膳。試してみる価値はありそうです。
本書を一読して、すべての食べものが薬膳になり得ると学びました。スーパーで何気なく手にしていた食材が、もっと意味のあるものに感じそうです。
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小説家・森美樹のブックレビュー―
<文/森美樹>
⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】森美樹
小説家、タロット占い師。第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『
主婦病』(新潮社)、『私の裸』、『
母親病』(新潮社)、『
神様たち』(光文社)、『わたしのいけない世界』(祥伝社)を上梓。東京タワーにてタロット占い鑑定を行っている。
X:@morimikixxx