独り身で細々と暮らすつもりが…親の介護で貧困になった38歳女性
「さらに母は倒れて以来、食事制限をされたので塩分や油分の高い食事は禁止されています。なので、私が1週間分の食事を作って置いておきます。実家に帰ることも考えましたが、職場が遠くなってしまうんですよね。実家は住宅街にあるので周辺で働けそうな場所もないし。正直、実家からスーパーに行くだけでも体力を使いますね」
もうひとつ、結子さんが頭を抱えているのが実家の住宅ローンだといいます。
「実家のローンで毎月5万円の支払いがあるんです。母がこうなってしまった以上、引っ越すこともできないので払い続けていくしかありません。私のお給料から自宅の家賃と実家の住宅ローンを払ったら、手元に残るのは10万円程度。そこから食費と光熱費、実家に帰る交通費などを引くと自由に使えるお金なんてほとんど残りませんね。
周りの友人からは友人の出産祝いなどの誘いもありますが、そんな余裕はないので、最近は連絡すらとっていません。新しい服も久しく買っていないし、美容室に行くお金もないのでずっと伸ばしっぱなしです。唯一、得してることといえば製薬会社に勤めているので体調を崩しても薬をタダでもらえることぐらいですかね……」
最近は睡眠導入剤を服用しないと眠れなくなったと結子さんは語ります。突然来る、親の介護。結子さんのケースは少し特殊かもしれませんが、明日は我が身かもしれないのです。
―貧困女性の実態 vol.5―
<文/結城>
もうひとつ、結子さんが頭を抱えているのが実家の住宅ローンだといいます。
「実家のローンで毎月5万円の支払いがあるんです。母がこうなってしまった以上、引っ越すこともできないので払い続けていくしかありません。私のお給料から自宅の家賃と実家の住宅ローンを払ったら、手元に残るのは10万円程度。そこから食費と光熱費、実家に帰る交通費などを引くと自由に使えるお金なんてほとんど残りませんね。
周りの友人からは友人の出産祝いなどの誘いもありますが、そんな余裕はないので、最近は連絡すらとっていません。新しい服も久しく買っていないし、美容室に行くお金もないのでずっと伸ばしっぱなしです。唯一、得してることといえば製薬会社に勤めているので体調を崩しても薬をタダでもらえることぐらいですかね……」
最近は睡眠導入剤を服用しないと眠れなくなったと結子さんは語ります。突然来る、親の介護。結子さんのケースは少し特殊かもしれませんが、明日は我が身かもしれないのです。
―貧困女性の実態 vol.5―
<文/結城>結城
ライター・社会取材系。子育てや家庭問題、現代の生きづらさなど、社会の現実に根ざしたテーマを取材し、読者に考えるきっかけを届ける記事を執筆。
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