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痴漢被害をきっかけにファッションで発信するレディース集団「女子力競争させるシステムをぶっ壊せ!」

「私は私」それでいいじゃない?

――脱却すると、どうなるのでしょう? 里子「各々が『ジャンプ』は面白いから読むとか、料理は苦手だからパートナーに作ってもらうとか、メンズブランドを着たりとか、ただそれだけのことを、いちいち『女子力がなくて』と前置きして他の女性と競い合う辛さから降りることができます。『女』として認めてもらえないと居心地が悪い空気がなくなれば、不必要な『女子力磨き』からもポジション争いからも解放されますよ。  一方で、短いスカートを履いたり、胸の谷間を強調する格好をしたり、性的に奔放になっても、それは反フェミニズムにはなりませんしね。誰に押しつけられたわけではなく、自分自身のことを選択して、女性の主体性を取り戻し、誰もが尊重されることがフェミニズムだと思うんです。『女子力ないんで』とわざわざ言わなきゃいけないという状況も、まだまだ男性主体の価値観が植えつけられている裏付けなんじゃないでしょうか」 KIKI「たまにサークルに来るだけでチヤホヤされる女子がいても、いいじゃないですか。テニスのうまい彼女にはそれとは別の魅力があって、男子と別の付き合いかたをしているなら、それは比較することでも張り合うことでもない。『女子力ある』とか『女子力ない』とか口にしなければ立ち位置を確認できないようなジェンダーロール(社会的性別役割)の押し付けがなくなっていってほしいと思います」 里子「『私は私』とそれぞれが伸び伸び生きていける社会を作っていきたいですね!」  super-KIKIさんの作品は、イベントなどの際に出品しているそう。詳しくはインスタグラム@super__kikiで情報を発信しています。 <文/和久井香菜子 撮影/林紘輝> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
和久井香菜子
ライター・編集、少女マンガ研究家。『少女マンガで読み解く 乙女心のツボ』(カンゼン)が好評発売中。英語テキストやテニス雑誌、ビジネス本まで幅広いジャンルで書き散らす。視覚障害者によるテープ起こし事業「合同会社ブラインドライターズ」代表
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