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不倫教授・高田純次の名言が出たっ。『黄昏流星群』の一家は全員不倫中

「家族」と「恋人」

 完治は出向先の荻野倉庫で、社員の川本(礼二)とこぜりあいとなり階段から落ちてケガをしてしまう。あわてて駆けつける栞だが、病院の受付で、家族以外には病室もケガの状態も教えられないと言われる。  携帯電話の普及で不倫は浸透したが、個人情報保護法によって窮屈な面も生じているが現状だ。家族というのはひとつの社会なので、その社会外の人間には詳細を知らせない。これは個人情報保護法というよりは家族保護法なのではないかと思うこともある。  ここで一般女性の事例を紹介しよう。チサトさん(44歳)には、10年来つきあっている5歳年上の既婚男性がいる。以前は上司と部下の関係だったが、チサトさんが転職したため毎日顔を合わせることができなくなった。そうなると不倫の命綱は携帯電話である。 「1年ほど前、彼と急に連絡がとれなくなったんです。1週間も連絡がないのは初めてのことで、ものすごく焦りました。前の会社に共通の知り合いはもちろんいるけど、探りを入れるのもヘンでしょう。どうしたらいいんだろうと不安と焦りで落ち着かなくて。  2週間ほどたったとき、たまたま前の会社の人とばったり会って。さりげなく彼のことを聞いたら、『通勤途中に駅で倒れて、緊急搬送された』って。入院している病院の名前も出たので、せめてどんな様子か聞こうと病院に電話したら、教えてもらえなかった。親戚だと言ったんですが、ご家族を通してくださいと言われて」
病院

写真はイメージです。

 このまま一生会えないのではないかとどん底に落ちたような気分でいたある日、彼からメッセージが入った。急病で連絡できなかったこと、チサトさんの様子を気遣うような文面に体中の力が抜けたという。 「携帯を握りしめたまま泣きました。だけどふと我に返ると、これがザ・不倫なんだと思った。彼が死んでも私が死んでも、いち早く知ることはできないんだ、と。彼はすっかり元気になって、関係も続いていますが、あれからはいつどうなるかわからないと実感しています」  そういったことも覚悟の上で、不倫という恋は成立しているのではないだろうか。 <文/亀山早苗> ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
亀山早苗
フリーライター。著書に『くまモン力ー人を惹きつける愛と魅力の秘密』がある。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。Twitter:@viofatalevio
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