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滝沢秀明、引退から2週間。「孤高のメス」は最後のラブレター

ジャニヲタ歴20年・みきーるのJ-ウォッチ  滝沢秀明さんが芸能活動を退いてから、およそ2週間が過ぎました。昨年末に放送されたジャニーズ・カウントダウンでタッキー&翼の勇姿を見届け、胸に刻んだ方も多いと思います。  年が明け、滝沢さんがいないさみしさをかみしめていた折、始まったのが彼の最後の主演ドラマ「孤高のメス」(WOWOW)であります。でも、滝沢さんが表舞台を去ってから新作を観るというのは、なんだか不思議な気持ちです。 247.孤高のメス まるで、旅立った恋人から「あとで読んで」と渡された手紙をひもとくような……。少々複雑な気持ちでオンエアを観ましたが、ここに滝沢さんの“お別れ力”を実感し、涙腺はボロ弛みになるのでした。

「孤高のメス」ってどんなドラマ?

 なぜ、最後の作品を“それ”にしたのか? 物語のテーマや主人公のキャラクターを読み解くほどに浮かび上がる、滝沢さんからのメッセージ。「孤高のメス」の舞台は今から30年前、1989年の医療界で、滝沢さんは臓器移植の未来を拓くべく奮闘する外科医・当麻鉄彦を演じています。  30年前の日本ですから、今と比べるとノスタルジックな空気が漂い、病院内の派閥争いもギラギラというより、ミシミシと一筋縄にいかない感じ。病院スタッフもまったりとして実力に欠け、自信がなさげ。そんな彼らに当麻先生の仕事ぶりが影響を与え――という筋書きです。

「後進育成」滝沢秀明と重なる主人公の生き様

 第1話、手術中、緊張のため何度もミスを繰り返す看護師・翔子(山本美月さん)に対し、視聴者全員で「しっかりしろ!」と檄を飛ばしたくなるシーンがありました。しかし、当麻先生が口にしたのは「あせらなくていいよ。落ち着いて」という言葉。相手を信頼し、思いやりがなければ出てこないセリフです。これで翔子は気持ちを立て直し、オペは無事に終了しました。  おそらく彼女は、ミスをするたび前任の医師に罵られ、萎縮していたのではないでしょうか。自分を認めてくれた当麻先生に応えるべく技術を磨き始める姿は、とても好もしいものでした。  愛をもってひとりひとりのポテンシャルを引き出し、新たな道を開拓しようとする彼の生き様は、そのまま滝沢さんが選んだ人生と被ります。共感できる人物だから、最後に演じる役にふさわしいと判断したのかもしれません。

タッキーの“お別れ力”に感服

 滝沢さんはWOWOWの情報誌(※)の中で「このドラマを“滝沢秀明”としてではなく“当麻鉄彦”として見ていただき、皆さまの心に、温かい光をともせたらいいなと思います」と語っています。  “滝沢秀明に注がれるまなざし”を自身の思いを体現できるキャラクターにスライドさせ、彼をいとおしむ人の気をやさしくランディングさせる――素晴らしき采配だと思います。  もし、最後に陽気なラブコメなんかを出され、パッと“タッキー”を取り上げられてしまったら……? きっと困惑しきったはず。  寝かしつけた恋をそっとなでられるような、優しい別れに涙が止まりません。  「孤高のメス」の放送は、3月まで(全8回)。今しばらく当麻先生と添えること、すごく嬉しく思います。 ※「WOWOW MONTHLY PROGRAM GUIDE」1月号より。 <文/みきーる イラスト/二平瑞樹> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
みきーる
ジャニヲタ・エバンジェリスト。女子マインド学研究家。応援歴20年超のジャニーズファン。女心を知って楽しく生きるためのライフハック“女子マインド学”を提唱。著書に『ジャニ活を100倍楽しむ本!』(青春出版社)『「戦力外女子」の生きる道』他。Twitterアカウント:@mikiru、公式ブログ:『ジャニヲタ刑事!




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