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28歳で発達障害だと気づいた絵本作家の苦悩「あだ名はロボットでした」

SNSを通して発信しようと思ったわけ

――twitterなどSNSでご自身が発達障害であることなどについて発信しようと思ったのはなぜですか? 西出: 世間で言われる「普通」になかなか沿わなくて、違和感を覚えている人や私のような考えの人も、自分一人ではないと思っていて、いろんな方と共感したり意見を交換したかったからです。  大衆的な普通ではなく「その人にとっての普通」を見てほしい。例えば、骨折して松葉杖をついてる人に走れと人は言わないけど発達障害でできない部分がある人に、やれということを言う人はいると思う。目に見えるものだけで判断したり、「普通の人はこれができて普通」という尺度が、障害を作り出す。その人にとっての普通の型にバッチリと環境をハメれば、動けるのに。  また、発達障害の人はこうだよって一概に言えないです。私は当事者の自分にとっての正解をどんどん発信していきたいと思ってます。  私自身、家族や周りの人に理解されなくて辛かったけど、会ったこともない遠いところにいるtwitterの人たちが心の支えになりました。今年テレビに出てからフォロワーさんが増えて、それから人生で初めて「共感」という感覚を覚えました。本当にありがとうございます。  これからもtwitterや作品を通じて、共感していきたい。あと、こういう考えもあるんだ!と意見交換して新しい発見をして、各々が心地いい環境を見つけていけたらと思います。
西出さんの作品

西出さんの作品

【西出弥加】 絵本作家、グラフィックデザイナー。1歳のときから色鉛筆で絵を描き始める。20歳のとき、mixiに投稿したイラストがきっかけで絵本やイラストの仕事を始める。2014年に『げんきくん、食べちゃうの?』を出版、絵本作家デビュー。 <取材・文/小野麻衣子>
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