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朝ドラ『まんぷく』ついにラーメン作りへ。長谷川博己の“理系男子”ぶりが炸裂

岸井ゆきの演じる「タカちゃん」の成長に注目

 一方で、根本的な軸はブレず、変わらない「一貫性」を持ちつつも、環境や立場、年齢などで「変化・成長」していくのもまた、人間のリアル。  それを「ラーメン編」で強く感じさせるのは、福子の姪っ子・タカちゃん(岸井ゆきの)です。
 萬平がラーメン作りをするという話を福子から聞き、タカちゃんは「福子おばちゃんは心配やないの?」と尋ねます。  これはごく普通の反応ですが、タカちゃんにとっては「普通」ではありません。  というのも、タカちゃんは少女時代、かなり「萬平おじちゃんリスペクト」の強い子でした。萬平が塩づくりの会社をやっていたとき、従業員「塩軍団」のお世話でてんやわんやの福子と鈴を手伝いに来ていたタカちゃん。男だらけの仕事場ということで、父に反対されたものの、「萬平おじちゃんの仕事見て見たいねん」と主張しました。  タカちゃんは画家である父・忠彦(要潤)を尊敬していますが、仕事に対する情熱によって周りが見えなくなってしまう父と同じタイプの萬平おじちゃんが、人として大好きなのでしょう。  萬平が栄養食品・ダネイホンを開発したときにも、母親に嬉しそうに説明しています。タカちゃんはこの頃にはすでに神部と恋仲になっているのですが、神部を好きになり、やがて結婚した理由も父→萬平おじちゃん→神部と、同じニオイを感じたからだと思います。

少女→妻→母への変化が胸熱

 とはいえ、特に当時の女性は、結婚によって立場が変わると、考え方も変わらざるを得ません。家庭という守るべきものができたからです。  だからこそ、少女時代はキラキラの目で萬平おじちゃんが何を思い付き、何をするのかを見ていたタカちゃんも、福子と同じ「何かに夢中になってしまう夫を持つ妻」の立場になり、対等な関係で「心配やないの?」と聞いたわけです。というのも、神部の萬平ラブが過ぎるために、「今すぐ会社をやめて萬平さんを手伝いたい」などと言っているのですから、心配するのも当然です。  それにしても、子どもだと思っていた姪がすっかり大人になり、同じ「妻」として語る。なんて胸熱なんでしょう。  しかも、翌24日放送分では、タカちゃんの妊娠も発覚。今後はタカちゃんの「母」への変化が注目のポイントの一つです。 <文/田幸和歌子> ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
田幸和歌子
ライター。特にドラマに詳しく、著書に『大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた』『Hey!Say!JUMP 9つのトビラが開くとき』など。Twitter:@takowakatendon
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