記憶力のいいご主人ですが、その記憶力についてヒトミさんには悩みがあるのだそう。 「本人が興味を持たないことは、驚くほど覚えていないんです。例えば、私の妹が何県に住んでいるかなんて、もう何十回も話しているのにまったく覚えません。またある日、夫の友人Aさん（男性）が結婚したと夫が話していて『まさかあいつが結婚するなんてな～』と嬉しそうだったんです。ところが数週間後に私が『Aさんていつ結婚式するの？』と聞くと、『え！あいつ結婚したの!?』って。記憶喪失かと思うくらい綺麗さっぱり忘れているんです」 　ヒトミさんが呆れていると、「Aが既婚か独身かなんて興味ないから覚えていない」と、まったく悪びれる様子がなかったそう。 「私の子供の頃の話などは、何度同じ話をしても完全に忘れているので、毎回凄く新鮮な反応で聞いてくれるんです。それはそれで面白いですけど……」 　ところで、二人の記念日は覚えているんですか？ 「私の誕生日は、毎年その月になると『○日だよね？』と確認してくるので微妙なところですね。結婚記念日に関してはもう諦めています。毎年私が夫のスケジュールを押さえて、お祝いするお店を決めています」 　ちょっと切ない表情で話してくれたヒトミさん。それこそ、得意の語呂合わせで覚えてほしいですね。ヒトミさんのご主人が結婚記念日に興味を持ってくれることを祈っています！ ―東大生の妻たち vol.6― ＜文／都田ミツコ　イラスト／田丸こーじ＞