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『いだてん』が押す熊本方言「とつけむにゃあ」、熊本県民は使わない?

 NHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」(日曜・後8時)。ストーリーは、いよいよ日本初のオリンピック選手団が開催地・ストックホルムに上陸し、これから盛り上がりをみせようというところです。
 その主人公のマラソン選手・金栗四三(中村勘九郎)は素朴(そぼく)でまっすぐな熊本弁キャラなのですが、繰り返し使うフレーズに「とつけむにゃあ」という方言があります。  これは、彼の故郷である熊本の言葉で“とんでもない、規格外な”という意味。「やっぱりお前はとつけむにゃあ男たい」(=やっぱりお前はとんでもなくたいした男だ)、「兄ちゃん、東京の師範学校に行きたい」「とつけむにゃあ!」(とんでもなく突飛だな!)といったように使われています。

「じぇじぇじぇ!」「とつけむにゃあ」クドカンドラマは方言押し?

あまちゃん

オリジナルサウンドトラック

 この「いだてん」の脚本家・宮藤官九郎は、2013年の朝ドラ「あまちゃん」の生みの親。思えば、ヒット作「あまちゃん」でも、「じぇじぇじぇ」という驚きを表す方言を取り入れ、その年のユーキャン新語・流行語大賞で年間大賞に選ばれるまでに広まりました。  ところが、ドラマの舞台となった岩手県久慈市でも「じぇじぇじぇ」の意味は誰にでも通じるわけでもないようで、久慈市のなかでも小袖地区の漁師言葉であるため、分かる人はかなり限られているそうです。  では、話は戻って「とつけむにゃあ」は、熊本で使われているのでしょうか? 熊本在住・出身の人々に聞いてみました。

「とつけむにゃあ」熊本の人々は使わない?年配者だけ?

「あんまり使ってる記憶ないなぁ。使うかどーかはそういう地方もあるってかんじで、うちの80歳代のジーちゃんは“とつけんなか”など頻度は高くないけど使います。60歳代の母はなぜかたまに使う、30代の自分は意味は知ってるけど使わない。って感じです」(30代 男性) 「使ったことがないですし、聞いたこともなく、意味も分からない。母親に聞いても、聞いたことがないと言っていた。ごめん、本当に初耳でした」(20代 女性) 「意味は知ってたけど、少なくとも俺ら世代は使わないw 死んだ爺さんが使ってるのを聞いた記憶がある…くらいです。熊本のかなり田舎だと違うのかもしれんが」(30代 男性) 「お年寄りが使う言葉で、自分は使わないけれど、意味はわかります。“とつけむにぁあ”という言葉より“まうごつ”という言葉をよく使う。“すごい”“超”とか“めっちゃ”という意味で“とつけむにぁあ”に近い言葉」(50代 女性)  などなど…このように、まったく使わないわけではないものの、少なくとも身近な言葉とはいえないようです。
 ほかのコメントとしては、香川・福岡の言葉「とつけもない」「とつけむなか」(意味は同じく“とんでもない”)が、熊本の方言で「にゃー」となったのではないか?という指摘も。ちなみに、「ない」を、にゃーと言うのは今でも熊本では普通に使うそうです。(例:「なんもにゃーね」=何にもないね) 「とつけむにゃあ」を使う!という人が1人でもいてほしかったのですが見当たらず…「いだてん」が低視聴率ばかり話題になっているのに肩入れして応援しながら毎週見ている筆者としては、残念な結果になったのでした。  今後は、視聴率は上がらずとも、見ている人々の心を動かす「とつけむにゃあ」ドラマになることを期待して、見続けようと思います。 <文/女子SPA!編集部> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
女子SPA!編集部
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