News

「高輪ゲートウェイ」はキラキラ駅名?撤回署名を集めた能町みね子さんらの真意

「高輪」と呼ぶ草の根運動を続けたい

 署名提出後、記者会見をおこなった能町さん・国語辞典編纂(へんさん)者の飯間浩明さん・日本地図学会「地図と地名」専門部主査の今尾恵介さんによれば、JR東の対応を踏まえたうえで、最高の着地点は「高輪」に変えることではあるが、もしこのままの駅名にされてしまった場合も、「高輪」と呼び慣らすなどの草の根運動をずっと続けていきたいと語りました。  新駅の地元の人々も「もし高輪ゲートウェイになってしまっても高輪と呼ぶんだよ」と話しているといいます。  飯間さんは、「もしイヤな名前のラーメン屋さんなら行かないことができますが、駅名となるとイヤだからといって利用しない訳にはいきません。山手線の駅ならなおさらです。多くの人がイヤだと思いながら使うことは非常に不幸なことです」と、多くの人に支持される名前の重要性を説明しました。  また、記者会見では、いったん発表した駅名を変更するのは大変な困難だとは思うと理解を示した上で、ネットで炎上したから撤回というのではなく、「100年200年続くかもしれない駅の名前を考えるということに立って、勇気ある決断をしていただきたい。撤回されれば日本初の事態となり、これから先がパッと明るくなる」(今尾さん)とJR東への要望を語りました。
今尾恵介さん(左)、能町みね子さん(中央)、飯間浩明さん(右)

今尾恵介さん(左)、能町みね子さん(中央)、飯間浩明さん(右)

「高輪ゲートウェイ」反対の声があがって京急のキラキラ駅名を防げた?

 駅名を“とっぴなもの”に変える近年の動きについても会見では言及がありました。  私鉄・京急の4つの駅名変更が、2018年9月に沿線の小中学生から募集したものの、実際に発表された駅名は、「大師橋(だいしばし)」「花月総持寺(かげつそうじじ)」といった、小中学生が考えたとは思えない、地名由来のネーミングであったことに触れ、「高輪ゲートウェイ」発表時(昨年12月)の炎上を見て、京急が方針転換をしたのではないかと見ていると話しました。(京急の駅名発表は今年1月25日)  つまり、こうして反対の声を上げることは、企業が社会からの反応を想定し、駅名の命名に慎重になる効果があるようです。  能町さんはネット署名を始めた時点の心境について、非常に多くの人々が反対していても、“何も言わないとこのまま通っちゃうんだ…”と感じたところから、世間や社会に働きかけることにしたそう。この動きは、「ずっと続けていくことなので、(JR東との交渉についても)勝ち負けでくくるものではないと思っています」と話していたのが印象的でした。
山手線新駅の建設中現場(2019年時点)

山手線新駅の建設中現場(2019年時点)

 また、今尾さんは、カタカナ混じりの駅名を“キラキラ駅名”としたうえで、こういったネーミングセンスについて、バブル期に若者期を過ごした世代であり、既存の歴史的地名と差別化をして不動産を売りたい世代の感覚だと分析。  若い世代にとっては「無理して装った不自然な駅名は“イタい”“ダサい”という印象になるのでは」と、自身の大学生の長女が「高輪ゲートウェイ」だと聞いた瞬間「ダサっ!」と言ったエピソードを引きつつ論じました。  キラキラネームといえば、先日「王子様」という自身の名前について家庭裁判所に改名を申し立てた男子高校生が話題になりましたが、駅名の場合はいったん開業したらなかなか改名がむずかしいもの。誕生する前に変えたほうが、JR東にとっても、あとあと良いのではないでしょうか。 <文/女子SPA!編集部> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
女子SPA!編集部
大人女性のホンネに向き合う!をモットーに日々奮闘しています。メンバーはコチラ。twitter:@joshispa、Instagram:@joshispa
1
2
Cxense Recommend widget


あなたにおすすめ