実は、ソンクラーンでは染料を溶かし込んだ水をかけ合うため、洗っても汚れが落ちにくく、地元の人は汚れても構わない格好で祭りに参加するそうです。
「結局、何度洗っても染料が落ちず、部屋着になりました。旅行のために購入し、その日初めて着たばかりだったから自分が濡れたことよりもショックでした。仁美もお気に入りのブランドのシャツを同じようにダメにされ、『絶対に許せない!』とキレていました」
ソンクラーンの水かけイベントは数日間にわたって行われることが多く、翌日も開催されると聞いた2人はバンコク市内の観光のついで水鉄砲をはじめ、汚れてもいいように安いTシャツとハーフパンツを購入。今度は水をかける側として前日の怒りをぶつけまくったといいます。
「前夜に私たちに水をかけた白人男性を見つけたのできっちりやり返してきました。相手は喜んでいたのでリベンジにはならなかったみたいですが、スカッとした気分になれましたし、なにより楽しかったです!
仁美とは何度も旅行に行ったのですが、一番強烈だったのはこのタイ旅行。今でも彼女に会うと、当時の話で盛り上がっています(笑)」
なお、今年のソンクラーンは4月13~16日で毎年このあたりの時期に開催。
この期間にタイを訪れる人は注意が必要ですが、水かけ祭り参戦を目的に旅行するのも面白そうです。日本でもこんなお祭りがあったらいいんですけどね。
―シリーズ
「春のトホホ」体験談―
<文/トシタカマサ イラスト/やましたともこ>
⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】トシタカマサ
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。