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ピエール瀧の謝罪を「感情がない」と決めつけ…『ミヤネ屋』登場の臨床心理士に批判殺到

 コカインを使用したとして麻薬取締法違反の罪で逮捕のち起訴されたピエール瀧。4月4日に保釈され、多くのワイドショーがその様子を繰り返し放送しました。
大根仁監督「DENKI GROOVE THE MOVIE? ~石野卓球とピエール瀧~」KRE

大根仁監督「DENKI GROOVE THE MOVIE? ~石野卓球とピエール瀧~」KRE

 そのなかでも、『ミヤネ屋』(4月5日放送回 読売テレビ・日本テレビ系列)では、ワイドショーご用達の臨床心理士・矢幡洋氏によるコメントと共に放送し、ネットで物議をかもす結果になりました。

ネットで批判「VTRだけで面識もない人を分析できるのか?」

 すでに多くの人が目にした保釈時の様子を振り返ると、スーツ姿で「この度、私ピエール瀧の反社会的な行為により、大変多くの皆様の方にご迷惑とご心配をおかけしてしまいました。誠に申し訳ございませんでした」と発言し、深く頭を下げました。 『ミヤネ屋』では、矢幡氏による「お辞儀をして見回したり左右見たり全然萎縮していない」「“反社会的行為により”の言葉がアナウンス口調で他人事のようだ」「周りを見てからお辞儀をしていて余裕がありすぎる」「自分の起こした事件という生々しい感情がないように思える」「役者として演じているのかなという印象も」「計算が働いたのかな」などのコメントを、保釈シーンと合成された画面やフリップも使用して放送しました。
「情報ライブ ミヤネ屋」読売テレビ公式サイトより

「情報ライブ ミヤネ屋」読売テレビ公式サイトより

 これに対し、ネット上では「決めつけがひどいな」「臨床心理士が本人のカウンセリングもなしに憶測で言っていいのか?」など多くの批判の声があがりました。  何か事件があると、メディアに臨床心理士や精神科医が登場して分析してみせるのは、よくあること。良心的な専門家は、事件の経緯など多くの情報から「推測ですが」と控えめにコメントするし、それは意義があることでしょう。ですが、もっと乱暴な決めつけをする専門家を、『ミヤネ屋』に限らずしばしば見かけます。  臨床心理士は公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会が資格認定していますが、そのウェブサイトには「臨床心理士は、人(クライエント)にかかわり、人(クライエント)に影響を与える専門家です」とあります。  クライエントは相談者など、心理療法を受ける人を指しますが、そもそもピエール瀧が依頼していないことは置いておくにしても、分析対象者と会話やカウンセリングを行わず、保釈シーンだけの映像で心理分析することってアリなのでしょうか? 臨床心理士の木附千晶さん(子どもと家族カウンセリングルーム市ヶ谷共同代表)に話を聞きました。

VTRを見ただけの分析は単なる印象論

――臨床心理士である矢幡氏が面識のないピエール瀧のVTRを見ただけで心理を分析していましたが、これってどうなんでしょう? 木附千晶さん(以下、木附)「『表情や動作』などの表面的な情報のみで、だれかを分析することに大いに問題を感じます。ある人の『人となり』を分析しようとするなら、最低限、事件に至った経緯や問題の背景、その人の生い立ちなどをきちんと精査する必要があります。  面識の無い人について分析を行うのであればなおさら、表面的な事象のみをとらえての発言は控えるべきです。矢幡氏の発言は単なる印象論に過ぎず、とうてい心理の専門家とは言えない発言です」 ――自分のクライエントではない、薬物依存症の治療が必要な患者に対し、マスメディアで大々的に分析を発表することについて、臨床心理士として倫理的にどうか? と問う声もあるようです。 木附「依存症は『空虚感』に端を発する病です。依存症という病の陰には、寂しさや傷付きや自信のなさ、人間関係の問題が横たわっており、本人の意思の弱さ自覚の問題ではありません。  心理士という立場であれば、まずはその人が依存症にならざるを得なかった悲しみや辛さに寄り添うべきです。そのようなことをせず、遠くから診断することなどできようはずもないし、心理士としての倫理に反することです」
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矢幡氏のツイートにのけぞった
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