子どもに部屋代・家事代を請求する。世界の仕組みを教える
なかなか「スパルタ」なことを、笑。酒井さんはその理由を次のように説明します。
「これもユダヤの家庭では常識です。だって大人になってから家賃を払わず部屋を借りることができますか? お金を払わずに食事を作ってくれるコックさんがいますか? 部屋代・掃除代・食事代は毎月子どもに払ってもらいましょう。そうすることで
子どもは、お金によって自分は生かされ、世界はお金で回っていることを学んでいくのです」
そんな冷酷なことはできない! と思われる方も多いでしょう。でも酒井さんは、「子どもの将来を考えれば、いま甘やかすことのをほうが冷酷」と断言します。
この方法で大切なのは、あくまで「部屋代などを支払うルール」を定めることで、子どもとはありあまる愛情をもって接するのが大前提。愛情と信頼関係によって結ばれた親子ならば、一見厳しいと思えるルールも、すんなりと実践できるようになるそうです。具体的には、
・子ども部屋家賃(1ヶ月):300円
・共有スペース家賃(1ヶ月):200円
・食事代(1ヶ月):1000円
・子ども部屋掃除代(1ヶ月):1000円
といったように金額設定してみます。仮に子どもが、子ども部屋の掃除を自分でしなかった場合、1ヶ月の支出は2500円になります。先の例で収入は3300円でしたから、そこから捻出してもらいましょう。すると手元に残る金額は800円。
子どもは、お金はもらえるだけでなく、モノやサービスを得るために支払わなければならないものだと学んでいけるのです。
「僕の言っていることは、一般的な日本のご家庭からすると、極端な提案に思えるかもしれません。ただ、欧米のエリート家庭はこのような環境で子育てをしているのは事実です。僕自身も両親に同じように育てられました。そのおかげで、バンク・オブ・アメリカで、最年少で営業成績ナンバーワンをとれたのだと両親に感謝しています。
いま、日本でもようやく『お金についてしっかり学ぼう』という機運が高まっているようですが、僕の本の中には、もっと家族で楽しみながらできる『マイルドなお金の学び方』も記していますので、そちらもぜひご覧いただきたいです」(酒井さん)
「全米No.1バンカーが教える 世界最新メソッドでお金に強い子どもに育てる方法」(アスコム刊)
酒井さんは、幼い頃にご両親にお金の大切さを徹底的に叩き込まれたからこそ、大人になって「お金に振り回されない」生き方ができるようになったと話します。
お金に関する無駄な心配や苦労がなくなり、自由な時間を確保でき、いまは自分のやりたいこと、好きなことに全力投球できているといいます。やりたいこと、好きなことを仕事にできるのは幸せですよね。子どもにそんな生き方をしてほしい方は、ぜひ『世界最新メソッドでお金に強い子どもに育てる方法』をチェックしてみてください。
<文/女子SPA!編集部>
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