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バカッターは日本だけじゃない?アイスを舐めてスーパーの棚に戻す不適切投稿に米警察も…

 女子高生が発車間際の電車のドアにはさまっておどけたり、若者が警察官を挑発するように踊ったり、水道業者がアパートの受水槽で泳いだりして、動画をネットにアップする不適切行為が後を断ちませんが、こうしたバカげた現象は世界共通です。 Twitter 最近アメリカでは、スーパーマーケットに行ってランダムにアイスクリームのパッケージを開け、ひと舐めした後にまたフリーザーの中に戻しておく悪質なイタズラが頻発。それを動画に収め、SNSに投稿する不届き者が増えているそうなのです。

米で流行、人騒がせな「#アイスクリームチャレンジ」

 CNNによると、この行為は「#アイスクリームチャレンジ」としてネット上に拡散され、過去数年間に渡って流行っているとか。今夏、世界的ブームとなった「#ボトルキャップチャレンジ」と違って、人騒がせで迷惑なチャレンジとして報道されています。  6月末、テキサス州ラフキンにあるウォルマートの店舗内で撮影され、ツイッターに投稿された「#アイスクリームチャレンジ」は、またたく間に「ラフキン女」として拡散され、1千100万回以上視聴されました。  動画には笑いながらアイスクリームを舐め、その商品をフリーザーに戻して去っていく女子の姿がはっきり映し出されており、すでに警察は彼女の身元を突き止めています。 『CBSニュース CBS News』によると、当初、ラフキン警察は消費者向け商品の改ざん行為は第2級犯罪となり、2~20年の禁固刑と最高1万ドルの罰金を課されるとして、店の防犯カメラに写ったカップルの写真をフェイスブックに掲載。  その後、容疑者が17歳未満の未成年だったことが判明したため、この法律は適用されず、今後は青年法で裁かれることになると発表され、警察は少女の身元公表は控えていますが、カップルの写真は未だにフェイスブックから削除されていません。  メディアも、報道する際に目隠しやモザイクが入れられる日本と違って、未成年でも容赦なくなく顔写真(動画のスクリーンショット)を掲載。いくら名前が公表されていなくても、これでは地元で簡単に身元が特定されてしまうことでしょう。

ティーンに触発されて不適切動画投稿、36歳男逮捕される

 7月に入ると、テキサスの「#アイスクリームチャレンジ」に影響を受けたコピーキャット(模倣犯)が次々に出てきました。  ルイジアナ州では同じくアイスクリームを舐めたり、指を突っ込んだりした後にフリーザーに戻し、その動画をフェイスブックに投稿した36歳の男が逮捕され、カリフォルニア州サンノゼではスーパーに売られているマウスウォッシュ(洗口液)を開け、口に含んでからボトルに戻し、それをまた商品棚に戻す一連の行為をツイッターに投稿したユーザーが炎上したのです。  この二つのコピーキャットはどちらも、いたずらした商品は自分で買ったと主張しているものの、警察はいたずら動画をSNSに投稿する行為自体が罪深いことだと考えているよう。  ルイジアナ州の警視長はCNNの取材に対し、「(36歳の男は)注目を集めるためにネットに動画を投稿し、公衆衛生上好ましくない考えを世に広めてしまったことに変わりがない」とコメント。この容疑者の名前や顔はすでに公表されており、裁判結果によっては最高20年の禁固刑と罰金を申し渡される見込みです。  一方、マウスウォッシュのいたずら動画の方は警察沙汰になっていないのか、今も消されずにツイッターに投稿されたまま。話題になってからも「アイスクリームとマウスウォッシュが大好きなの」というツイートをしたり、ネットニュースで取り上げられた記事を得意げにリツイートしたりしています。  しかしだからといってこちらもセーフというわけではなく、メーカーや販売店が業務妨害などで訴訟を起こせば、すぐに身元が特定され、逮捕されることになるでしょう。 “バカッター”と呼ばれる、考えなしのSNSユーザーの存在は世界共通。結局すぐに身元がバレて大きな社会的罰を背負わされることになることがどうして分からないのか……、謎でなりません。 Sources:「CBS News」「CNN」 <文/橘エコ> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
橘エコ
アメリカ在住のアラフォー。 出版社勤務を経て、2004年に渡米。ゴシップ情報やアメリカ現地の様子を定点観測してはその実情を発信中。
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