元祖カリスマ主婦、転落・服役から14年。現在の料理番組がブッ飛んでる
料理やインテリア、園芸や手芸などをテーマに豊かなライスタイルを提案し、旋風を巻き起こしたマーサ・スチュワート(77)。一時は日本でも人気があった元祖カリスマ主婦のマーサだが、株のインサイダー取引で2004年10月から5ケ月間刑務所に入り、姿を見なくなって久しい。
そんなマーサも、最近ではジワジワと影響力を取り戻してきているようだが……。いま、どうしているのだろうか?
グウィネス・パルトロウやジェニファー・ガーナー、リース・ウィザースプーンといった女優たちが同じライフスタイル産業に進出したことを喜ばしく思っているようだ。ちなみに、片付け術で全米を席巻している“こんまり”こと、近藤麻理恵さんについても、太鼓判を押しているという。
「みんな『家庭』は大好きだし、生活をテーマにすることも好きだと思うの。その業界に足を踏み入れたことをとても誇りに思う。今となっては一つの業界になっているわけだから」
特に、2008年にライフスタイルブログとして開設し、現在はナチュラルヘルス会社にまで発展したグープを経営するグウィネスについて、こう称えた。
「彼女は私と全く違ったやり方でやってる。彼女は素晴らしい女優たちの中でも第一人者だった」
「すごいことよ。彼女は家庭を築き上げるために、装飾のアイデアとかを違った方法で提供したりしている」
過去には、ライフスタイル業に参入したセレブを酷評したこともあるマーサ。特に、「第二のマーサ」を目指しているといわれていたグゥイネスについては、「あの人は黙っていればいいのよ。映画女優なんだから」と言い放ったことも。
今回、そのマーサから同業者として評価されたグゥイネス。その胸中はいかに?
大学時代にアルバイトでモデルを始め、しばらくはモデルやCM出演など芸能活動をしていたマーサ。出産のため引退した後、料理、園芸、インテリアに関するコラムを雑誌に寄稿、また本を出版するなど「カリスマ主婦」として注目を集めるようになる。
1991年からライフスタイル提案誌『マーサ・スチュワート・リビング』を発刊し、ライフスタイル業界の第一人者となる。
自らの豊かなライフスタイルをテーマにした番組も放送され、すっかりお茶の間でおなじみの存在となったマーサ。大手スーパーのKマートと商品のプロデュース・宣伝にも関わるようになり、このマーサ・グッズはのちに日本にも上陸した。その際、独占販売していたSEIYUの広告に登場したこともあったので、マーサのことをなんとなく知っているという人も多いのでは?
そんな飛ぶ鳥を落とす勢いだったマーサだが、2002年に製薬会社との間で新薬をめぐるインサイダー取引疑惑が浮上。2004年には有罪判決を受け、5か月間服役した。
これにより、自らの素敵ライフを世に提案し続けたカリスマ主婦のイメージは地に落ちることになったが、これに輪をかけたのが娘による暴露本。マーサの一人娘であるアレクシス・スチュワートさんが2011年に出版したもので、母に捧げるための一冊とされているが、その内容は辛辣だった。
「冷蔵庫の中はいつも空っぽ」
「子供が好きではなく、ハロウィーンのときは近所の子供たちがお菓子をもらいにこないように居留守」
「クリスマスプレゼントのラッピングを自分でやらずに娘にやらせた」
などなど、家庭的で、クリスマスやハロウイーンなど季節の行事を大切にするホームメイドの達人とはまるで異なる素顔が暴かれることに……。
事件後はめっきり姿を見かけなくなかったマーサだが、最近はふたたび番組やネットを通して、元気な姿を見ることが多い。特にマーサの料理教室は人気で、日本でも「DLife」といった一部のテレビ局で放送され、話題となっている。
その料理番組内で使われる調理器具がやたら巨大、レシピに使用される材料の量が半端ないことで知られ、そのダイナミックさにハマる人が続出したという。これは、キングサーモン丸ごと一匹をキュウリ巻きにしたメニュー。
確かに、サーモン丸ごとキュウリ巻きってどうよ? そもそもそんなデカい器具どこにあるの?! とツッコミどころは多いが……。
とはいえ、そこは元祖カリスマ主婦。それでも人をひきつける魅力満載の料理教室である。また、以前マーサとともに料理番組に出演していたミュージシャンのスヌープ・ドッグは、そこで料理の腕前を磨かれ、料理本を出版するまでに至っている。
<文/BANG SHOWBIZ、女子SPA!編集部>
家庭をテーマにした業界がさらに活性化することを願っているというマーサ。
カリスマ主婦の先駆けマーサ・スチュワートの光と影
一方で、アレクシスさんはそれでも「母はとても優秀。普通の人はかなわないと思う」とも記し、娘として母マーサを尊敬する気持ちを明かした。