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『おっさんずラブ』沼にハマる女性たち「劇場版を初日に3回見てガクガク震えた」

春田と牧の関係性がドラマ終了時から深化

 今回のテーマは『家族』ということで、ドラマのラストで想いを通じ合えた春田創一(田中圭)と牧凌太(林遣都)に、その先の大きな試練が待ち受けます。でもそれは、2人が男同士だから生まれる問題というわけではない。きっと女同士であっても男女であっても生ずるはず。  男同士という部分だけピックアップされてしまいがちですが、『おっさんずラブ』は王道の恋愛モノであり人間としての成長物語でもあります。根源にある精神は、男も女もない、どんな人にとっても共感できる普遍的な作品であると私は改めて感じました。
 そして何より感心したのが、春田と牧の関係性が明らかにドラマ終了時から大きく変化を遂げていることが丸わかりなところ。ドラマでは終始受け身だった春田が。自分のセクシャリティにどこか負い目を感じていた牧が。起こす動作や視線の一つひとつから、2人が重ねた時間を読み取ることができました。  もちろん、作品の持ち味であるコメディ要素はたっぷり。役者さんたちから力業で笑わせられてしまう熱量とパワーが溢れています。それでいて見終わった後、誰かを愛しく抱きしめたくなる。そんな映画でした。
 ちなみに、この回は初日舞台挨拶のライブビューイングがあり、出演者総出の貴重な瞬間に立ち会うことができました。  彼らが全員オフィシャルで揃うのはこれが最後とのこと。田中圭さんの「今日から映画は僕らの手を離れて皆さんのところに」という言葉に、無性な嬉しさとそこはかとない寂しさが押し寄せて一瞬ウルリとしてしまったことをここに告白いたします。

3回目の鑑賞「『おっさんずラブ』に会えてよかった」

 この後、一瞬だけ仕事をはさんでレイトショーでもう1回見ました。この日だけで計3回見たことになりますが、むしろそのまま4回目にも突入したいくらいでした。 「もうそろそろ余裕~」なんて思いながらも、いつも同じシーンで心臓が飛び跳ねるし泣いちゃうし、見終わった後は必ず「『おっさんずラブ』に会えてよかった」と心から思ってしまうんですよね。おそらく、民の皆さんはきっと同じ気持ちでいるのではないでしょうか。
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グッズはもちろん愛用しています

 今週も2回くらい見たいです。ムビチケがまだ残っているので再来週も行くでしょう。9月に大阪に行って民仲間と5人並んで見る予定も組んでいます。夏の終わりの気配が近づく中、まだまだ私の夏と『おっさんずラブ』は終わらなそうです。 <文/もちづき千代子> ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
もちづき千代子
フリーライター。日大芸術学部放送学科卒業後、映像エディター・メーカー広報・WEBサイト編集長を経て、2015年よりフリーライターとして活動を開始。インコと白子と酎ハイをこよなく愛している。Twitter:@kyan__tama
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