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天皇皇后両陛下の「リアルご尊顔セーター」が爆誕。編み物作家に直撃した

 大きな感動を呼んだ、天皇陛下の一連の即位儀式。  11月9日、国民祭典で嵐が奉祝曲「Ray of Water」を披露し、雅子さまが涙を拭われたシーンは忘れがたいですね。祝賀ムードの中、こんなセーターがTwitter界隈を賑わせています。 どどーーん! 両陛下のご尊顔どアップの白セーター。
天皇皇后両陛下のセーター

天皇皇后両陛下のセーター

 作者は、編み物☆堀ノ内さん。両陛下セーターのほか、有名人(三億円事件の犯人とか! わっかるっかなー)をモチーフにしたセーターを制作しているんです。  マイケル・ジャクソンにプリンス、デヴィッド・ボウイから、たのきんトリオ(わっかるかなー?)まで、映画は「シャイニング」「時計仕掛けのオレンジ」など、なんだかアラフィフがビンビンくるモチーフが多いんです。  一体どんなかたが作っているのでしょう? さっそくお話を聞いてみました。

恥ずかしいので外で着たことはないです

 簡単なプロフィールを教えてください。ニットのモチーフを拝見していると、アラフィフなのかなという気がします。 「年齢は非公開ですが、そんな感じです。桑沢デザイン研究所というデザイン専門学校を卒業して、グラフィックデザイナーとして勤めた後、独立してフリーランスになりました。現在もグラフィックデザインの仕事をしています」(編み物☆堀ノ内さん、以下同)  天皇皇后両陛下のニットの制作で一番こだわった部分を教えてください。 「とにかく上品にしようと思いました。だからベースカラーも白です。おふたりのご成婚のときに記念切手が出たんですが、そのデザインがすごくよかったので、デザインの参考にしています
皇太子殿下御成婚記念切手(画像:Amazonより)

皇太子殿下御成婚記念切手

 反響はどうでしたか? 「今までで一番多かったですね。SNSを通じて、両陛下のニットで私の作品を初めて見たというかたが多かったです。『こんなの編めるんですか』といった素直な驚きの声をたくさんいただきました」  天皇皇后両陛下のニットを着て出かけたことはありますか? 「これに限らず、自分で着たことは一度もないんです(笑)。作品だと思っているので、元から着ようと思っていないんですよ。出来上がりを試着したことはありますが、外に出たりはしません。恥ずかしいので(笑)

編み物はまったくの素人でした

 たしかに三億円事件のモチーフは着て歩きたい感じではないかも……?「顔ニット」とでもいいますか、非常に印象的なデザインですが、作り始めたきっかけを教えてください。
マイケル・ジャクソンのセーター

マイケル・ジャクソンのセーター

「Tシャツにはグラフィカルなデザインのものがありますが、セーターにはあまりないので、編んでみようと思いました。図書館でたくさん編み物の教則本を借りてみたんですが、全くの素人には難しくて…。  そんなとき出会ったのが、小説家の橋本治さんが1980年代に出版した編み物の本でした。それは、発想といいデザインといい、衝撃的でした。現在の私の編み物スタイルはそのまま橋本先生の影響といっていいと思います」  最初に堀ノ内さんのセーターを見たときに、思い出したのは橋本治さんでした。やはり影響を受けていたんですね。 「私が衝撃を受けたんだから、みんなも受けるだろうと思ったんです。最初は『自分には到底できない』と思っていたんですが、橋本治さんの本を中古で入手して読んでみたら、初心者にもめちゃくちゃ分かりやすい解説がついていました。それから彼のセーターを参考にして取り組み始めたんです」
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どうやって編んでるの?
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