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同棲破局でモメる「ペットをどちらが引き取るか」。元カレに愛犬を連れ去られ…

 同棲カップルが関係を解消する際、モメやすいのが家具や家電などの引き取りについて。お金を出し合って買った場合、双方に所有権があるからです。
引っ越し、離婚、同棲解消

写真はイメージです

 それでもモノは話し合いで解決可能。でも、そう簡単にいかないのがペットです。特に2人とも「自分で飼いたい」と言い出した場合、まるで子供の親権争いのようにモメることもーー。

同棲している彼氏に愛犬の世話を任せたら……

 現在、2匹の愛犬と暮らす内川佐智さん(仮名・33歳/学芸員)も昔同棲していた彼氏と別れる際、当時飼っていた「ペロ」というチワワをめぐり、あるトラブルを経験。それが今でもトラウマになっています。 「付き合う前から私が飼っていたのですが、カレが仕事を辞めて『家賃を払うのがキツい』ってウチに転がり込む形で同棲が始まりました。でも、すぐに仕事を探す様子もなく、ずっと家に居たのでペロの散歩や食事などの世話を頼んだんです。  カレはそれまでペットを飼ったことがなく、犬好きってわけでもありませんでした。私の家だったので最初は渋々応じていた感じだったんです」
愛犬①

愛犬「ペロ」

 ちょっとヒモ臭のただよう彼氏ですが、当時はそれでも大好きで「私が支えてあげなきゃ!」と思っていたとか。また、このころは泊まりの出張が多かったそうで、ペロを部屋に置いたまま家を空けることにも不安を感じていました。  そのため、彼氏が面倒を見てくれるのは、佐智さんとしても大変助かったといいます。

別れることになり、彼氏が無断で犬を連れ去った

「はじめ義務感で世話をしていたカレもペロのことが好きになったらしく、私が家に居るときも胸に抱いていたり一緒にいることが多かったですね。ペロもすっかりカレに気を許したのか、本来の飼い主である私が嫉妬するほどの仲の良さでした」  しかし、同棲開始から半年ほど経ったある日、2人は別れることに。それに伴い、同棲も解消することになったといいます。 「その1か月前からほとんど口も利いていない状態でした。ウチでは食事は私が作っていましたが、掃除と洗濯はカレにお願いしていました。平日ずっと家にいるならそのくらいやって当たり前だと思うのですが何度も約束を破り、それを咎(とが)めたら逆ギレされたんです。  別に強く怒ったわけでもないのにその態度に私もイラッとして、それでも謝ろうともしなかったので、私から別れを切り出しました。カレも覚悟していたのか『わかった。今週中に出ていく』とあっさり応じてくれました」  ですが、これで話は終わりませんでした。彼氏が出ていった日、佐智さんが仕事を終えて帰宅すると、部屋にペロの姿がなかったのです。慌てて彼氏にメールすると、なんと「ペロは俺が引き取るから」との返信メールがあったのです。
スマホを見る女性

※写真はイメージです

連れ戻しに行くも愛犬に激しく抵抗されて断念

「そんな話、全然していなかったし、仮に言われても絶対に断っていました。正直、別れる原因になった逆ギレの一件のとき以上の怒りがこみ上げていました。  それで無理矢理引っ越し先のアパートを聞き出し、連れ戻しに向かったんです。けど、ペロは私と一緒に帰ることを拒んだんです」  アパートの部屋に上がり、両手を広げて迎えようとするも彼氏の足にしがみついたまま離れようとしなかったペロ。無理矢理抱きかかえようとしましたが、激しく暴れて彼氏のところに戻ってしまう始末だったとか。
飼い主を拒絶したペロ

飼い主を拒絶したペロ

 佐智さんにとっては、ペロが自分より彼氏を選んだことが本当にショックで、連れ戻すことを諦めてしまいます。 「同棲している期間でいえば、ペロは私よりもカレと一緒に過ごしていた時間が圧倒的に多かったのは事実です。私よりもカレと一緒に居ることを選んだわけですし、私もそれを目の当たりにして愛情が冷めてしまった部分もあります。  ただ、ペロに捨てられたというのは結構辛いもので、カレと別れたこと以上に引きずっていました(苦笑)」  それから6年が過ぎ、今は別のチワワと一緒に暮らしていますが「犬を飼っている間は、二度と同棲しない」と決めているとのこと。 「2年前からお付き合いしている人に同棲を提案されたのですが、今のままでいいよってやんわりと断りました。前みたいなことが繰り返されないとも言えないし、もし同じことがあったらそれこそ立ち直れそうにないですから」  別れた相手がペットを連れ去るのは論外ですけれど、自分よりも同棲相手に懐かれてしまうのはさすがにキツいかも。もしこれが犬ではなく猫であれば、また違った展開になっていなかったのかもしれませんけどね。 ―ペットにまつわる悲喜こもごも― <文/トシタカマサ> ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
トシタカマサ
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。
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